7月
07
1997

【宅建過去問】(平成09年問33)業務上必要な手続

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宅地建物取引業者A(法人)が甲県知事から免許を受けている場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. Aが、乙県内で建設業を営んでいる法人B(事務所数1)を吸収合併して、Bの事務所をAの支店とし、そこで建設業のみを営む場合、Aは、国土交通大臣へ免許換えの申請をする必要はない。
  2. Aが合併により消滅した場合、Aの代表役員であった者は甲県知事にその旨の届出をしなければならないが、Aの免許は、当該届出の時にその効力を失う。
  3. Aが、乙県内で一団の宅地建物の分譲を行うため案内所を設置した場合、Aは、国土交通大臣へ免許換えの申請をする必要がある。
  4. Aの役員の1人が、刑法第209条(過失傷害)の罪により3年前に罰金の刑に処せられ、罰金を納付していることが判明した場合、甲県知事は、Aの免許を取り消さなければならない。

正解:1

1 正しい

宅建業を行わず他の兼業業務のみを行っている支店は、宅建業法でいう「事務所」に含まれない(宅地建物取引業法3条1項 、宅地建物取引業法施行令1条の2、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方<第3条第1項関係>一)。
したがって、宅建業者Aは、甲県内にのみ事務所を有するのであり、甲県知事免許のままで構わない(免許換えは不要である)。

■類似過去問(大臣免許・知事免許の区別)
  • 平成23年問26肢1(同一県内に2事務所→大臣免許:×)
  • 平成23年問26肢3(乙県にのみ事務所を設置し、他社が丙県に所有する1棟のマンション(10戸)について、不特定多数の者に反復継続して貸借の代理を行う場合→乙県知事免許:◯)
  • 平成21年問26肢1(甲県内の本店は建設業のみ、乙県内の支店は宅建業→乙県知事免許:×)
  • 平成19年問33肢1(甲県内の本店は非宅建業、乙県内の支店は宅建業→乙県知事免許:×)
  • 平成14年問36肢1(宅建業を行わず兼業業務のみを行う支店は、宅建業法上の「事務所」に含まれない:◯)
  • 平成12年問30肢1(甲県内の本店は非宅建業、乙県内の支店は宅建業→乙県知事免許:×)
  • 平成09年問33肢1(甲県知事免許のAが、乙県内で建設業を営んでいる法人Bを吸収合併して、Bの事務所をAの支店とし、そこで建設業のみを営む場合→国交大臣免許への免許換えは不要:◯)
  • 平成07年問44肢1(甲県知事免許の宅建業者が、自己の所有する建物を不特定多数の者に賃貸するため、新たに乙県内に事務所を設けることとなった場合→国交大臣免許への免許換えが必要:×)
  • 平成06年問35肢1(主たる事務所を甲県、従たる事務所を乙県に設けて、宅建業を行うために新設された会社は、国交大臣の免許を受けなければならず、申請の際、登録免許税9万円を納めなければならない:◯)
  • 平成06年問39肢1(宅建業者A(甲県知事免許)が、乙県でも宅地分譲と建築請負を行うこととして、宅地分譲については宅建業者B(乙県知事免許)と販売代理契約を締結した上、Bが分譲地に案内所を設けて行うこととし、建築請負についてはAが乙県に出張所を設けて行うこととした場合→国交大臣免許への免許換えは不要:◯)

2 誤り

合併により消滅した場合、消滅した法人の役員であった者が廃業の届出をしなければならない(宅地建物取引業法11条1項2号)。この場合、合併の時点ですでに免許は効力を失っているのであって、届出時に効力が消滅するわけではない(同法同条2項参照)。

■類似過去問(廃業の届出:免許の失効時点)
  • 平成09年問33肢2(宅建業者が合併により消滅した場合、消滅した業者の代表役員であった者は免許権者に届出しなければならないが、免許は、届出の時にその効力を失う:×)
  • 平成02年問43肢4(宅建業者につき破産手続き開始決定があった場合、免許はそのときから効力を失う:×)

3 誤り

免許換えが必要になるのは、宅建業者が事務所を新設・移転・廃止した場合に限られる(宅地建物取引業法7条1項)。
案内所を設置したとしても、免許換えの必要はない。

■類似過去問(免許換え)
  • 平成25年問43肢1(甲県知事免許の宅建業者が乙県の物件を取引する場合、国交大臣免許への免許換えが必要:×)
  • 平成21年問26肢4(甲県知事免許の宅建業者が乙県に案内所を設置する場合、免許換えが必要である:×)
  • 平成20年問30肢3(甲県・乙県に事務所を持ち大臣免許を受けていた宅建業者が、乙県の支店を廃止し、事務所を甲県のみに設置する場合、甲県知事免許への免許換えが必要である:◯)
  • 平成20年問30肢4(甲県知事免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県内に事務所を設置して宅建業を営む場合、甲県知事への廃業届と乙県知事への免許換え申請が必要である:×)
  • 平成15年問32肢1(甲県・乙県に事務所を持ち大臣免許を受けていた宅建業者が、乙県の支店を廃止し、甲県の本店のみで宅建業を行う場合、乙県知事を経由して国交大臣に支店廃止の届出を行う必要がある:×)
  • 平成10年問33肢1(甲県知事免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県内に事務所を設置して宅建業を営む場合、乙県知事に免許換えを申請し、免許を受けた後、甲県知事に廃業届をしなければならない:×)
  • 平成09年問33肢3(甲県知事免許の宅建業者が乙県に案内所を設置する場合、免許換えが必要である:×)
  • 平成08年問39肢4(甲県に本店を、乙県に支店を設けて国交大臣免許を受けている宅建業者が、本店を廃止し、乙県内にのみ事務所を有することとなった場合、乙県知事を経由して国交大臣に免許換えの申請をしなければならない:×)
  • 平成07年問44肢4(甲乙両県に事務所を有し国交大臣免許を有していた宅建業者が、甲県のみで宅建業を営むことになった場合、甲県知事免許に免許換えする必要があり、甲県知事に直接、申請することになるが、乙県知事に廃業の届出をする必要はない:◯)
  • 平成06年問38肢1(甲県知事免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県内に事務所を設置して宅建業を営む場合、甲県知事を経由して乙県知事への免許換え申請しなければならない:×)
  • 平成06年問38肢3(大臣免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県の事務所だけで宅建業を営む場合、乙県知事に直接免許換え申請しなければならない:◯)
  • 平成03年問37肢1(甲県知事免許の宅建業者が、乙県内に事務所を設置することなく、乙県の区域内で業務を行う場合、国交大臣の免許を受けなければならない:×)
  • 平成01年問36肢1(A県知事免許の宅建業者が、A県内の事務所を廃止し、B県内に新たに事務所を設置して、引き続き宅建業を営む場合、A県知事経由でB県知事に免許換え申請しなければならない:×)

4 誤り

過失傷害罪で罰金刑に処せられることは免許の欠格要件ではない(宅地建物取引業法5条1項3号、3号の2)。
したがって、法人Aが免許を取り消されることはない(宅地建物取引業法66条1項1号参照)。

■類似過去問(罰金刑)
  • 平成25年問26肢1(代表取締役が、道路交通法違反で罰金刑→免許を取り消されることはない:◯)
  • 平成25年問26肢2(支店代表者である使用人が、背任罪で罰金刑→免許を取り消されることはない:×)
  • 平成25年問26肢3(非常勤役員が、凶器準備集合・結集罪で罰金刑→免許を取り消されることはない:×)
  • 平成24年問26肢2(非常勤役員が、傷害現場助勢罪で罰金刑→免許を受けられる:×)
  • 平成23年問27肢2(役員が、詐欺罪で罰金刑→免許を受けられない:×)
  • 平成22年問27肢2(役員が、業法違反で罰金刑→免許を受けられない:◯)
  • 平成21年問27肢イ(取締役が、業法違反で罰金刑→免許を受けられない:◯)
  • 平成19年問33肢2(取締役が、過失傷害罪で罰金刑→免許を取り消される:×)
  • 平成17年問31肢2(取締役が、贈賄罪で罰金刑→免許を受けられない:×)
  • 平成17年問31肢4(取締役が、暴行罪で罰金刑→免許を取り消される:◯)
  • 平成16年問31肢1(政令で定める使用人が、背任罪で罰金刑→免許を受けられる:×)
  • 平成15年問31肢1(役員が、私文書偽造罪で罰金刑→免許を受けられない:×)
  • 平成15年問31肢3(役員が、業法違反で罰金刑→免許を受けられる:×)
  • 平成15年問31肢4(役員が、傷害罪で罰金刑→免許を受けられない:◯)
  • 平成10年問31肢2(取締役と同等の支配力を有する非常勤顧問が、背任罪で罰金刑→免許が取り消されることはない:×)
  • 平成09年問33肢4(役員が、過失傷害罪で罰金刑→免許を取り消される:×)
  • 平成08年問37肢2(代表取締役が、暴行罪で罰金刑→免許を受けられる:×)
  • 平成08年問37肢4(非常勤取締役が、脅迫罪で罰金刑→免許を受けられる:×)
  • 平成06年問35肢4(代表取締役が、道交法違反で罰金刑→免許を受けられない:×)
  • 平成06年問50肢1(役員が、業法違反で罰金刑→免許を取り消される:◯)
  • 平成05年問36肢1(取締役が、業務妨害罪で罰金刑→免許を受けられる:◯)
  • 平成03年問39肢イ(代表取締役が、業務上過失致傷罪で罰金刑→免許を受けられる:◯)
  • 平成02年問44肢ア(取締役が、傷害罪で罰金刑→免許を取り消される:◯)
  • 平成01年問39肢1(未成年者で成年者と同一の能力がなく、法定代理人が背任罪で罰金刑→免許を受けられる:×)

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