10月
20
2013

【宅建過去問】(平成25年問43)業法上の手続

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宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 甲県に事務所を設置する宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県所在の物件を取引する場合、国土交通大臣へ免許換えの申請をしなければならない。
  2. 宅地建物取引業者(甲県知事免許)は、乙県知事から指示処分を受けたときは、その旨を甲県知事に届け出なければならない。
  3. 免許を受けようとする法人の政令で定める使用人が、覚せい剤取締法違反により懲役刑に処せられ、その刑の執行を終わった日から5年を経過していない場合、当該使用人が取締役に就任していなければ当該法人は免許を受けることができる。
  4. 宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者は、宅地建物取引業法の規定に違反し罰金の刑に処せられていなくても、免許を受けることができない。

正解:4

1 誤り

免許換えが必要になるのは、宅建業者が事務所を新設・移転・廃止したことにより、免許権者が変更となる場合に限られる(宅地建物取引業法7条1項)。具体的には、以下のケースである。

新設 移転 廃止
Before 甲県内のみ
(甲県知事免許)
甲県内のみ
(甲県知事免許)
甲県内+乙県内
(国土交通大臣)
After 甲県内+乙県内
(国土交通大臣)
乙県内のみ
(乙県知事免許)
甲県内のみ
(甲県知事免許)

本肢のように「乙県内の物件を取引する」だけで、事務所を設置しないのであれば、免許換えの必要はない。

■類似過去問(免許換え)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
128-37-ア
免許換えの申請を怠っていることが判明したときは、業務停止処分を受けることがある。
×
228-37-エ
免許換え申請中の宅建業者は、従前の免許に基いて、取引の相手方等に対し、重要事項書面や37条書面を交付することができない。
×
325-43-1甲県知事免許の宅建業者が乙県に所在する物件を取引する場合、国交大臣免許への免許換えが必要である。×
421-26-4甲県知事免許の宅建業者が乙県に案内所を設置する場合、免許換えが必要である。×
520-30-3甲県・乙県に事務所を持ち大臣免許を受けていた宅建業者が、乙県の支店を廃止し、事務所を甲県のみに設置する場合、甲県知事免許への免許換えが必要である。
620-30-4甲県知事免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県内に事務所を設置して宅建業を営む場合、甲県知事への廃業届と乙県知事への免許換え申請が必要である。×
715-32-1甲県・乙県に事務所を持ち大臣免許を受けていた宅建業者が、乙県の支店を廃止し、甲県の本店のみで宅建業を行う場合、乙県知事を経由して国交大臣に支店廃止の届出を行う必要がある。×
810-33-1甲県知事免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県内に事務所を設置して宅建業を営む場合、乙県知事に免許換えを申請し、免許を受けた後、甲県知事に廃業届をしなければならない。×
909-33-3甲県知事免許の宅建業者が乙県に案内所を設置する場合、免許換えが必要である。×
1008-39-4甲県に本店を、乙県に支店を設けて国交大臣免許を受けている宅建業者が、本店を廃止し、乙県内にのみ事務所を有することとなった場合、乙県知事を経由して国交大臣に免許換えの申請をしなければならない。×
1107-44-4甲乙両県に事務所を有し国交大臣免許を有していた宅建業者が、甲県のみで宅建業を営むことになった場合、甲県知事免許に免許換えする必要があり、甲県知事に直接、申請することになるが、乙県知事に廃業の届出をする必要はない。
1206-38-1甲県知事免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県内に事務所を設置して宅建業を営む場合、甲県知事を経由して乙県知事への免許換え申請しなければならない。×
1306-38-3大臣免許の宅建業者が、甲県の事務所を廃止し、乙県の事務所だけで宅建業を営む場合、乙県知事に直接免許換え申請しなければならない。
1406-39-1甲県知事免許の宅建業者が、乙県でも新たに宅地分譲を行うこととして、宅地分譲については乙県知事免許の宅建業者と販売代理契約を締結して行うこととした場合、国土交通大臣に免許換え申請する必要はない。
1503-37-1甲県知事免許の宅建業者が、乙県内に事務所を設置することなく、乙県の区域内で業務を行う場合、国交大臣の免許を受けなければならない。×
1601-36-1A県知事免許の宅建業者が、A県内の事務所を廃止し、B県内に新たに事務所を設置して、引き続き宅建業を営む場合、A県知事経由でB県知事に免許換え申請しなければならない。×

2 誤り

監督処分の種類と処分権者、監督処分があった場合の手続を一覧にまとめると、以下のようになる。

免許権者 業務地
の知事
免許権者
への通知
業者名簿
への記載
公告
指示処分 不要
業務停止処分 必要
免許取消処分 × 必要

表で分かるように、免許権者(本肢では、「甲県知事」)だけでなく、業務地の知事(本肢では、「乙県知事」)が、指示処分・業務停止処分を行うこともできる(宅地建物取引業法65条3項、4項)。
そして、この場合、処分を行った知事(乙県知事)が、免許権者(甲県知事)に通知する(同法70条3項)。
宅建業者が免許権者に届け出るわけではない。

■類似過去問(監督処分の免許権者への通知)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
125-43-2甲県知事免許の宅建業者が、乙県知事から指示処分を受けたときは、その旨を甲県知事に届け出なければならない×
224-44-2甲県知事は、国土交通大臣免許の宅建業者に対して指示処分をした場合、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に通知するとともに、甲県の公報により公告しなければならない×
312-43-4乙県知事は、乙県の区域内における宅建業者(甲県知事免許)の業務に関し指示処分をした場合、遅滞なく、その旨を甲県知事に通知しなければならない
410-32-2乙県知事は、宅建業者(甲県知事免許)が乙県の区域内における業務に関し宅建業法に違反している疑いがある場合、2週間以内にその旨を甲県知事に通知しなければならない×

3 誤り

(問26の「はじめに」を参照。)
法人が宅建業の免許を受けようとする場合、法人自体に加え、法人の役員や政令で定める使用人も欠格要件の対象になる(宅地建物取引業法5条1項7号)。
政令で定める使用人が、懲役刑(=禁錮以上の刑)の執行を終わった日から5年を経過していない場合、その法人は免許を受けることができない(同項3号)。

26-0

■類似過去問(免許の欠格要件:「政令で定める使用人」の意味)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
127-27-2政令で定める使用人が威力業務妨害罪で懲役1年・執行猶予2年の刑に処せられ、執行猶予期間を満了していない場合、宅建業者の免許を受けることはできない
225-26-2支店代表者である使用人が、背任罪で罰金刑→免許を取り消されることはない×
325-43-3政令で定める使用人が、懲役刑に処せられ、刑執行終了から5年経過していない場合、法人は免許を受けることができる×
410-31-3宅建業者の従業者で、役員又は政令で定める使用人ではないが、専任の宅建士である者が、詐欺罪で懲役刑に処せられたとしても、宅建業者の免許が取り消されることはない
508-37-1支店の代表者が、刑法の傷害罪で懲役1年執行猶予2年の刑に処せられ、刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予期間を満了したが、その満了の日から5年を経過していない会社は、免許を受けることができる
■類似過去問(免許の欠格要件:禁錮以上の刑)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
125-43-3
政令で定める使用人が、懲役刑に処せられ、刑執行終了から5年経過していない場合、法人は免許を受けることができる
×
208-37-1支店の代表者が、傷害罪で懲役1年執行猶予2年の刑に処せられ、執行猶予期間を満了したが、満了日から5年経過していない→免許を受けられる
303-39-ウ取締役が、3年前に詐欺罪で1年の懲役刑→免許を受けられる×
403-39-エ取締役が、横領罪により懲役1年、執行猶予2年の刑に処せられ、執行猶予期間が満了してから1年を経過→免許を受けられる
501-39-3取締役が、贈賄罪により懲役1年、執行猶予3年の刑に処せられ、執行猶予期間が満了していない→免許を受けられる×

4 正しい

「宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」は、それだけで欠格要件に該当する(宅地建物取引業法5条1項5号)。したがって、宅建業に違反して罰金刑に処せられていないとしても、免許を受けることはできない。

■類似過去問(不正・不誠実な行為をするおそれが明らかな者)
内容を見る
 年-問-肢内容正誤
125-43-4宅建業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者は、宅建業法に違反し罰金刑に処せられていなくても、免許を受けられない
205-36-2政令で定める使用人が、3年前に、土地の投機的取引に関連して、国土利用計画法第23条の届出をせず、かつ、無免許で宅地の売買を数回行った場合→免許を受けられる×

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