民法[04]代理制度

「自分の所有する土地の売却権限を他人に与える。」というようなケースが代理制度です。
売主(本人)と買主(相手方)だけでなく、代理人という登場人物が追加されます。そのため、人物関係を図に描いて整理することが必要です。
代理は、代理権が授与された事情によって、法定代理と任意代理に区別されます。また、代理人がさらに代理人を選任するという、復代理が認められる場合もあります。

1.代理の仕組み

(1).代理人が存在しない場合

(2).代理人が存在する場合

2.代理権

(1).法定代理と任意代理

(2).代理権の消滅事由


★過去の出題例★

民法[04]2(2)
代理権の消滅事由

 年-問-肢内容正誤
126-02-ウ代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。
222-02-1本人の死亡につき代理人が善意無過失の場合、代理権は継続。×
322-02-2代理人死亡の場合、相続人が代理人となる。×
412-01-4本人が死亡しても代理権は継続。×
508-02-4代理人が破産手続開始を受けた後に契約締結した場合、相手方が破産手続につき悪意であっても、契約は有効となる。×
606-04-4代理人の破産後も、相手方が代理権消滅につき善意無過失の場合、契約は有効。

3.代理行為

(1).顕名
①顕名とは

本人のためにすることを示すこと

②顕名がなかった場合


★過去の出題例★

民法[04]3(1)①
本人のためにすることを示さない意思表示

 年-問-肢内容正誤
121-02-1代理人が顕名を怠り自らの名を本人として表示した場合、相手方がこのことを知っていても、契約は代理人・相手方間に成立する。×
217-03-ア顕名がなくても、相手方が知っていれば、代理による契約が成立する。
313-08-1代理人が顕名せずに契約を締結した場合、相手方が真の売主を知っていても、契約は代理人・相手方間に成立する。×
(2).代理行為の瑕疵

代理人が基準
★過去の出題例★

民法[04]3(2)
代理行為の瑕疵

 年-問-肢内容正誤
126-02-エ法律行為の瑕疵の有無は、本人の選択に従い、本人又は代理人のいずれかについて決する。×
224-02-2法人が代理人により取引を行った場合、即時取得の要件である善意・無過失の有無は、代理人を基準に判断される。
314-02-1代理人が要素の錯誤により契約した場合、代理人に重過失がなければ契約は無効である。
413-08-2代理人が、買主から虚偽の事実を告げられて売買契約をした場合でも、売主本人がその事情を知りつつ代理人に対して買主との契約を指図したものであるときには、売主本人から買主に対する詐欺による取消しはできない。
508-02-3代理人が相手方をだまして契約を締結した場合、本人が詐欺の事実を知っていたと否とにかかわらず、相手方は契約を取り消すことができる。
604-02-2未成年者である代理人が、相手方にだまされて契約を締結した場合、詐欺につき善意の本人は、契約を取り消すことができない。×
703-03-2代理人が相手方にだまされて契約を締結した場合、本人が詐欺の事実を知っていたときは、契約を取り消すことができない。
802-05-3相手方が代理人をだまして売買契約を締結させた場合は、代理人は当該売買契約を取り消すことができるが、本人は取り消すことができない。×
(3).代理人の行為能力

不要
制限行為能力者(⇒[01])でも◯
★過去の出題例★

民法[04]3(3)
代理人の行為能力

 年-問-肢内容正誤
126-02-ウ代理人は、行為能力者であることを要しない。
224-02-1未成年者が代理人となる契約には法定代理人の同意が必要。×
322-02-3代理人が未成年であることを理由に、相手方から取消しが可能。×
421-02-2代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しは不可。
512-01-1未成年者は代理人になることができない。×
606-04-1代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しが可能。×
704-02-1代理人が未成年であることを理由に、本人からの取消しが可能。×
803-03-1代理人が未成年であり親権者の同意がないことを理由に、本人からの取消しが可能。×

4.復代理

(1).復代理とは

代理人がさらに代理人(復代理人)を選任すること

(2).法定代理人の復代理人
①選任できる場合

いつでも◯

②代理人の責任

【原則】
無過失の全責任

【例外】
やむを得ない事由があるとき
→選任・監督責任のみ

(3).任意代理人の復代理人
①選任できる場合
  1. 本人の許諾を得たとき
  2. やむを得ない事由があるとき
②代理人の責任

(a).原則

選任・監督責任を負う

(b).例外

本人の指名に従って復代理人を選任したとき
→責任なし

(4).まとめ


★過去の出題例★

民法[04]4(3)
復代理

 年-問-肢内容正誤
129-01-2委任による代理人は、本人の許諾を得たときのほか、やむを得ない事由があるときにも、復代理人を選任することができる。
229-01-3復代理人が委任事務を処理するに当たり金銭を受領し、これを代理人に引き渡したときは、特段の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務は消滅するが、本人に対する受領物引渡義務は消滅しない。×
324-02-4法定代理人は、やむを得ない事由がなくとも、復代理人を選任することができる。
421-02-3任意代理人は、自ら選任・監督すれば、本人の意向にかかわらず復代理人を選任できる。×
519-02-1任意代理人は、やむを得ない事由があれば、本人の許諾を得なくても復代理人を選任できる。
619-02-2任意代理人が、復代理人の選任につき本人の許諾を得たときは、選任に過失があったとしても責任を負わない。×
719-02-3任意代理人が、本人の許諾・指名に基づき復代理人を選任した場合、復代理人の不誠実さを見抜けなかったことに過失があったときは、本人に対し責任を負う。×
819-02-4任意代理人が復代理人を適法に選任したときは、復代理人は本人に対して、代理人と同一の権利を有し、義務を負うため、代理人の代理権は消滅する。×
913-08-4任意代理人は、やむを得ない事情があっても、本人の承諾がなければ、復代理人を選任できない。×
1012-01-2任意代理人は、自己の責任により、自由に復代理人の選任ができる。×
1107-09-4賃貸人から賃料取立て等の代理権を与えられた受託者が、地震のため重傷を負った場合、賃貸人の承諾を得ることなく、復受託人に委託して賃料の取立てをさせることができる。

5.自己契約・双方代理の禁止

(1).自己契約

(2).双方代理

(3).例外
  1. 本人があらかじめ許諾した行為
  2. 債務の履行
★過去の出題例★
民法[04]5
自己契約・双方代理

 年-問-肢内容正誤
124-02-3売主・買主の承諾があれば、双方代理は有効。
222-02-4売主・買主の承諾があれば、双方代理は有効。
321-02-4売主に損失が発生しなければ、売主・買主双方の代理が可能。×
420-03-1売主から書面で代理権を与えられていれば、自己契約が可能。×
520-03-2売主から書面で代理権を与えられていれば、売主・買主双方の代理が可能。×
612-01-3本人の同意がなければ、自己契約は不可能。
708-02-1登記申請について、買主の同意があれば、売主の代理人が、売主・買主双方を代理できる。
803-03-3本人の同意がなければ、自己契約は不可能。
903-03-4本人・相手方の同意があれば、双方代理が可能。
1002-05-2売主の代理人が売主に隠れて当該土地の売買について買主からも代理権を与えられていた場合は、当該契約は効力を生じない。

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「一問一答式問題集」を解き、自己採点をしたうえで、解説講義を御覧ください。

【動画講義を御覧になる方法】
【必須資料】『一問一答式問題』(権利関係)
DVD通信講座「実戦応用編講座」(全22巻)22,000円(税別)
ニコニコチャンネル1講義100円or月額1,500円(税別)

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民法[04]代理制度” に対して1件のコメントがあります。

  1. 家坂 圭一 より:

    申し訳ありません。
    画面表示の「◯」ではなく、「×」が正しい表示です。
    (解説講義の内容には間違いがありません。)

    この点について、来年度以降の教材で使用する場合には、確実に訂正いたします。
    即時に対応できず、申し訳ありません。
    御指摘いただき、ありがとうございました。

  2. ドクターX より:

    Step.2 民法04
    のYouTube動画の5分00秒~27秒あたりで
    「売買契約はBC間に成立する」
    の問題で「〇」になってますが
    解説では「AC間に成立する」と言ってるので
    「×」が正解のようです

    これはさすがに修正するのが
    かなり時間と労力がかかると思いますが
    どうしますか?

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