■講義編■民法[11]用益物権
まずは、物権の分類についてまとめましょう。物権は占有権と本権に分かれ、本権は所有権と制限物権に分かれます。制限物権は、さらに用益物権と担保物権に分類されます。
この項目での勉強の中心は、用益物権です。用益物権というのは、ある物を使用・収益するための権利という意味です。具体的には、地上権、永小作権、地役権がこのグループに属します。
| 解説動画を視聴する方法 | 受講料 | |
|---|---|---|
| 1 | eラーニング講座[Step.1]基本習得編を受講 | 1,980円~ |
| 2 | YouTubeメンバーシップに登録 (「基本習得編&年度別過去問」レベル以上) | 2,390円/月~ |
| 学習資料 | 『図表集』 | 無料ダウンロード |
Contents
1.物権の分類

(1).占有権と本権
| 占有権 | 物の所持を保護するための物権(⇒[08]1) |
| 本権 | 占有権以外の物権 |
(2).所有権と制限物権
| 所有権 | 物を使用・収益・処分できる物権 |
| 制限物権 | 物の利用方法が制限された物権 |
(3).用益物権と担保物権
| 用益物権 | 物を使用・収益する物権 |
| 担保物権 | 債権を担保するための物権 |
2.地上権・永小作権
(1).意味
| 地上権 | 他人の土地において工作物・竹木を所有するため、その土地を使用する権利 |
| 永小作権 | 小作料を支払って他人の土地において耕作・牧畜をする権利 |
(2).特徴
①賃借権との違い
| 地上権・永小作権 | 賃借権(⇒[26]) | |
| 権利の性質 | 物権(土地に対する権利) | 債権(賃貸人に対する権利) |
| 権利の処分 | 自由にできる | 賃貸人の承諾が必要 |
地上権(民法[11])
[共通の設定]
AがB所有の甲土地を建物所有目的でなく利用するための権原が、①では地上権であり、②では賃借権である。なお、AもBも対抗要件を備えているものとする。
| 年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
|---|---|---|---|
| 1 | R04-08-1 | ①でも②でも、特約がなくても、BはAに対して、甲土地の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。 | × |
| 2 | R04-08-2 | CがBに無断でAから当該権原を譲り受け、甲土地を使用しているときは、①でも②でも、BはCに対して、甲土地の明渡しを請求することができる。 | × |
| 3 | R04-08-3 | ①では、Aは当該権原を目的とする抵当権を設定することができるが、②では、Aは当該権原を目的とする抵当権を設定することはできない。 | ◯ |
| 4 | R04-08-4 | Dが甲土地を不法占拠してAの土地利用を妨害している場合、①では、Aは当該権原に基づく妨害排除請求権を行使してDの妨害の排除を求めることができるが、②では、AはDの妨害の排除を求めることはできない。 | × |
②抵当権の対象(目的物)
不動産(土地・建物)
地上権・永小作権
抵当権の対象(目的)(民法[12]4(1))
| 年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
|---|---|---|---|
| 1 | R07-04-1 | AがBから弁済の期限の定めなく金1,000万円を借り入れた。 Aは、本件契約におけるAの債務を担保するために、Aが所有する不動産に対し、Bのために、抵当権を設定することはできるが、質権を設定することはできない。 | × |
| 2 | R04-08-3 | AがB所有の甲土地を建物所有目的でなく利用するための権原が、①では地上権であり、②では賃借権である。 ①では、Aは当該権原を目的とする抵当権を設定することができるが、②では、Aは当該権原を目的とする抵当権を設定することはできない。 | ◯ |
| 3 | H01-07-1 | 抵当権は、不動産だけでなく、地上権及び永小作権にも設定することができる。 | ◯ |
3.地役権
(1).地役権とは
①意味
設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利
②仕組み

(2).【比較】公道に至るための他の土地の通行権(⇒[09]3)
| 権利 | 権利の発生原因 | 内容 |
| 通行地役権 | 設定行為 | 自由に設定可能 |
| 公道に至るための他の土地の通行権 | 法律の規定 | 他の土地のために損害が最も少ないもの |
(3).設定・第三者への対抗
①設定
設定行為(契約)
②対抗要件
登記
(4).付従性
要役地の所有権とともに移転
×要役地から切り離して譲渡
(5).時効取得
①要件
継続的に行使され、かつ、外形上認識できる
②継続性
要役地所有者が通路を開設したこと
| 要役地所有者が通路を開設した場合 | 承役地所有者が通路を開設した場合 |
![]() | ![]() |
| 時効取得◯ | 時効取得× |
地役権(民法[11]3)
| 年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
|---|---|---|---|
| 地役権とは | |||
| 1 | R02s-09-2 | 地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、承役地を要役地の便益に供する権利を有する。 | ◯ |
| 付従性 | |||
| 1 | 14-04-2 | (Aは、自己所有の甲土地の一部につき、通行目的で、隣地乙土地の便益に供する通行地役権設定契約を、乙土地所有者Bと締結した。)この通行地役権の設定登記を行った後、Bが、乙土地をDに譲渡し、乙土地の所有権移転登記を経由した場合、Dは、この通行地役権が自己に移転したことをAに対して主張できる。 | ◯ |
| 2 | 14-04-3 | (上と同じケース)Bは、この通行地役権を、乙土地と分離して、単独で第三者に売却することができる。 | × |
| 時効取得 | |||
| 1 | R02s-09-1 | 地役権は、継続的に行使されるもの、又は外形上認識することができるものに限り、時効取得することができる。 | × |
| 2 | 25-03-4 | 承役地の所有者が通路を開設し、要役地の所有者がその通路を利用し続けると、時効によって通行地役権を取得することがある。 | × |
| 3 | 22-03-4 | 継続的に行使され、外形上認識できる地役権は時効取得が可能。 | ◯ |
| 4 | 14-04-4 | 継続的に行使され、外形上認識できる地役権であっても時効取得は不可能。 | × |
| 対抗要件 | |||
| 1 | R02s-09-4 | 要役地の所有権とともに地役権を取得した者が、所有権の取得を承役地の所有者に対抗し得るときは、地役権の取得についても承役地の所有者に対抗することができる。 | ◯ |
| 2 | 14-04-1 | Aは、自己所有の甲土地の一部につき、通行目的で、隣地乙土地の便益に供する通行地役権設定契約を、乙土地所有者Bと締結した。この通行地役権の設定登記をしないまま、Aが、甲土地をCに譲渡し、所有権移転登記を経由した場合、Cは、通路として継続的に使用されていることが客観的に明らかであり、かつ、通行地役権があることを知っていたときでも、Bに対して、常にこの通行地役権を否定することができる。 | × |
| その他の知識 | |||
| 1 | R02s-09-3 | 設定行為又は設定後の契約により、承役地の所有者が自己の費用で地役権の行使のために工作物を設け、又はその修繕をする義務を負担したときは、承役地の所有者の特定承継人もその義務を負担する。 | ◯ |
[Step.2]一問一答編講座
一問一答編では、選択肢単位に分解・整理した過去問を実際に解き、その後に、(1)基本知識の確認、(2)正誤を見極める方法、の講義を視聴します。この繰返しにより、「本試験でどんなヒッカケが出るのか?」「どうやってヒッカケを乗り越えるのか?」という実戦対応能力を身につけます。
| 解説動画を視聴する方法 | 受講料 | |
|---|---|---|
| 1 | eラーニング講座[Step.2]実戦応用編を受講 | 1,980円~ |
| 2 | YouTubeメンバーシップ(「スリー・ステップ オールインワン」レベル)に登録 | 3,590円/月 |
| 学習資料 | 『一問一答式過去問集』 | 無料ダウンロード |





