【宅建過去問】(令和03年10月問32)免許

宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、いずれの場合も、その行為を業として営むものとする。

  1. A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。
  2. B社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。
  3. 農業協同組合Cが、組合員が所有する宅地の売却の代理をする場合、免許は必要ない。
  4. D社が、地方公共団体が定住促進策としてその所有する土地について住宅を建築しようとする個人に売却する取引の媒介をしようとする場合、免許は必要ない。

正解:1

はじめに

宅建業の免許が要求されるのは、「宅地建物取引業」を営む場合です(宅建業法3条1項)。
そして、「宅地建物取引業」とは、「宅地」又は「建物」の「取引」を「業」として行うことをいいます。

「宅地」「建物」「取引」「業」という4つのキーワードのうち、頻出なのは、「宅地」と「取引」です。該当するものとしないものを、きちんと整理しておきましょう。

「宅地」とは

「取引」にあたるもの・あたらないもの

最後に「業」について。本問では、問題文中に「なお、いずれの場合も、その行為を業として営むものとする。」とあります。したがって、「業」にあたるかどうかを検討する必要はありません。

1 正しい

用途地域外の土地が「宅地」と扱われるのは、その土地が「建物の敷地に供せられる」場合に限られます(「はじめに」の表参照。宅建業法2条1号)。そして、ソーラーパネルは、「建物」ではありません。したがって、「ソーラーパネルを設置するための土地」は、「宅地」ではないことになります。
「宅地以外の土地」の売買を媒介することは、「宅建業」に該当しません(同法2条2号)。そのため、A社に免許は必要ないことが分かります(同法3条1項)。

■参照項目&類似過去問
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「宅地」とは(宅建業法[01]1)
年-問-肢内容正誤
(1)全国基準
1R03s-34-1宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。
2R03s-34-4宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地をいい、その地目、現況によって宅地に当たるか否かを判断する。
×
3R03-32-1A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。
4R03-32-2A社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。×
5R02s-44-ア宅地には、現に建物の敷地に供されている土地に限らず、将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地も含まれる。
6R02s-44-ウ建物の敷地に供せられる土地であれば、都市計画法に規定する用途地域外に存するものであっても、宅地に該当する。
7R01-42-1建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。×
8R01-42-2宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わない。
9R01-42-3都市計画法に規定する市街化調整区域内において、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。
10H27-26-ウ都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。×
11H05-35-2Aが都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において山林を山林として反覆継続して売却する場合、Aは宅地建物取引業の免許を要しないが、Bが原野を10区画に区画割して宅地として分譲する場合、Bは宅地建物取引業の免許を要する。
(2)用途地域内基準
1R03s-34-1宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。
2R02s-44-イ農地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであっても、宅地には該当しない。×
3R02s-44-エ道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであれば宅地に該当する。×
4R01-42-1建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。×
5R01-42-4都市計画法に規定する準工業地域内において、建築資材置場の用に供せられている土地は宅地である。
6H27-26-ア都市計画法に規定する工業専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。
7H16-30-3Aが、その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割りして、公益法人のみに対して反復継続して売却する場合、Aは、免許を必要としない。
×
8H13-30-2地主Aが、都市計画法の用途地域内の所有地を、駐車場用地2区画、資材置場1区画、園芸用地3区画に分割したうえで、これらを別々に売却する場合、Aは免許を必要としない。
×
9H11-30-1Aが、用途地域内の自己所有の宅地を駐車場として整備し、その賃貸を業として行おうとする場合で、当該賃貸の契約を宅地建物取引業者の媒介により締結するとき、Aは免許を受ける必要はない。
10H11-30-2Aが、用途地域内の自己所有の農地について、道路を設けて区画割をし、その売却を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。
×
11H01-35-3地主Aが、用途地域内の所有地を駐車場用地として、反覆継続して売却する場合、Aは、宅地建物取引業の免許を必要としない。
×

2 誤り

(肢1の表参照。)
「住宅用地」は、「宅地」に該当します。「宅地」を分譲することは、「宅建業」に該当します(宅建業法2条2号)。したがって、B社には、免許が必要です(同法3条1項)。

※「土地区画整理事業の換地処分により取得した換地」であることは、結論と何の関係もありません。「競売により取得した宅地」という言い回しが頻出ですが、これも同じこと。「何だか特別扱いがありそう」と受験生をヒッカケようとしているだけで、記述に意味はありません。冷静に無視!

■参照項目&類似過去問
内容を見る
「宅地」とは(宅建業法[01]1)
年-問-肢内容正誤
(1)全国基準
1R03s-34-1宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。
2R03s-34-4宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地をいい、その地目、現況によって宅地に当たるか否かを判断する。
×
3R03-32-1A社が、都市計画法に規定する用途地域外の土地であって、ソーラーパネルを設置するための土地の売買を媒介しようとする場合、免許は必要ない。
4R03-32-2A社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。×
5R02s-44-ア宅地には、現に建物の敷地に供されている土地に限らず、将来的に建物の敷地に供する目的で取引の対象とされる土地も含まれる。
6R02s-44-ウ建物の敷地に供せられる土地であれば、都市計画法に規定する用途地域外に存するものであっても、宅地に該当する。
7R01-42-1建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。×
8R01-42-2宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わない。
9R01-42-3都市計画法に規定する市街化調整区域内において、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。
10H27-26-ウ都市計画法に規定する用途地域外の土地で、倉庫の用に供されているものは、宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に該当しない。×
11H05-35-2Aが都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において山林を山林として反覆継続して売却する場合、Aは宅地建物取引業の免許を要しないが、Bが原野を10区画に区画割して宅地として分譲する場合、Bは宅地建物取引業の免許を要する。
(2)用途地域内基準
1R03s-34-1宅地とは、建物の敷地に供せられる土地をいい、道路、公園、河川、広場及び水路に供せられているものは宅地には当たらない。
2R02s-44-イ農地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであっても、宅地には該当しない。×
3R02s-44-エ道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、都市計画法に規定する用途地域内に存するものであれば宅地に該当する。×
4R01-42-1建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。×
5R01-42-4都市計画法に規定する準工業地域内において、建築資材置場の用に供せられている土地は宅地である。
6H27-26-ア都市計画法に規定する工業専用地域内の土地で、建築資材置き場の用に供されているものは、法第2条第1号に規定する宅地に該当する。
7H16-30-3Aが、その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割りして、公益法人のみに対して反復継続して売却する場合、Aは、免許を必要としない。
×
8H13-30-2地主Aが、都市計画法の用途地域内の所有地を、駐車場用地2区画、資材置場1区画、園芸用地3区画に分割したうえで、これらを別々に売却する場合、Aは免許を必要としない。
×
9H11-30-1Aが、用途地域内の自己所有の宅地を駐車場として整備し、その賃貸を業として行おうとする場合で、当該賃貸の契約を宅地建物取引業者の媒介により締結するとき、Aは免許を受ける必要はない。
10H11-30-2Aが、用途地域内の自己所有の農地について、道路を設けて区画割をし、その売却を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。
×
11H01-35-3地主Aが、用途地域内の所有地を駐車場用地として、反覆継続して売却する場合、Aは、宅地建物取引業の免許を必要としない。
×
競売・換地処分により取得した宅地・建物(宅建業法[01]1・2)
年-問-肢
内容
正誤
競売により取得した宅地・建物
1R02-26-3個人Aが、転売目的で競売により取得した宅地を多数の区画に分割し、宅地建物取引業者Bに販売代理を依頼して、不特定多数の者に分譲する事業を行おうとする場合には、免許を受けなければならない。
2H19-32-1Aが、競売により取得した宅地を10区画に分割し、宅地建物取引業者に販売代理を依頼して、不特定多数の者に分譲する場合、Aは免許を受ける必要はない。×
3H14-30-1Aが、競売により取得した複数の宅地を、宅地建物取引業者に媒介を依頼し売却する行為を繰り返し行う場合、Aは免許を必要としない。×
4H09-31-4Aが、1棟のマンション(10戸)を競売により取得し、自ら借主を募集し、多数の学生に対して賃貸する場合、Aは、免許を必要とする。
×
5H05-35-4Aが競売物件である宅地を自己用として購入する場合、Aは宅地建物取引業の免許を要しないが、Bが営利を目的として競売物件である宅地を購入し、宅地建物取引業者を介して反覆継続して売却する場合、Bは宅地建物取引業の免許を要する。
換地処分によって取得した宅地
1R03-32-2A社が、土地区画整理事業の換地処分により取得した換地を住宅用地として分譲しようとする場合、免許は必要ない。
×
2H09-31-1Aが、土地区画整理事業により換地として取得した宅地を10区画に区画割りして、不特定多数の者に対して売却する場合、Aは、免許を必要としない。×
農地法・都市計画法等の許可を得た宅地
1H08-41-3Aが、自己所有の農地を農地法、都市計画法等の許可を得、区画割りし、分譲宅地として不特定多数の者に対して売却する場合で、それらの売却を数年にわたり毎年春と秋に限り行うとき、Aは、免許を受ける必要はない。×

3 誤り

宅地の「売却」を「代理」することは、「取引」に該当します(「はじめに」の表参照)。そのため、農業協同組合Cの行為は、「宅建業」にするわけです(宅建業法2条2号)。農業協同組合Cには、免許が必要です(同法3条1項)。

※農協だからといって、特別な扱いはありません。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
農業協同組合・学校法人・宗教法人など(宅建業法[01]5(3)①)
年-問-肢内容正誤
1R03-32-3農業協同組合Aが、組合員が所有する宅地の売却の代理をする場合、免許は必要ない。×
2H27-26-イ社会福祉法人が、高齢者の居住の安定確保に関する法律に規定するサービス付き高齢者向け住宅の貸借の媒介を反復継続して営む場合は、宅地建物取引業の免許を必要としない。
×
3H22-26-1農地所有者が、その所有する農地を宅地に転用して売却しようとするときに、その販売代理の依頼を受ける農業協同組合は、これを業として営む場合であっても、免許を必要としない。×
4H15-30-2農業協同組合Aが、所有宅地を10区画に分割し、倉庫の用に供する目的で、不特定多数に継続して販売する場合、Aは免許を受ける必要はない。
×
5H04-35-4学校法人Aがその所有地を一団の宅地に造成して分譲する場合、Aは、宅地建物取引業の免許を必要とするが、宗教法人Bがその所有地を一団の宅地に造成して分譲する場合、Bは、宅地建物取引業の免許を必要としない。×

4 誤り

■設定の確認

■「宅地」とは

(肢1の表参照。)
住宅を建築するための土地は、「宅地」に該当します(宅建業法2条1号)。

■国や地方公共団体の扱い

国や地方公共団体が宅建業を営む場合には、免許は不要です。これらの者には、そもそも宅建業法が適用されないからです(宅建業法78条1項)。
しかし、D社は、地方公共団体と定住希望者との「売買契約」を「媒介」しているだけです。D社が地方公共団体と扱われるわけではありません。
「売買」の「媒介」は「取引」の一種です(「はじめに」の表参照)。D社の行為は宅建業にあたるため(同法2条2号)、免許が必要です(同法3条1項)。

■参照項目&類似過去問
内容を見る
国・地方公共団体が絡む場合(宅建業法[01]5(2)①)
年-問-肢内容正誤
1R03-32-4A社が、地方公共団体が定住促進策としてその所有する土地について住宅を建築しようとする個人に売却する取引の媒介をしようとする場合、免許は必要ない。×
2H26-26-ウAが転売目的で反復継続して宅地を購入する場合でも、売主が国その他宅地建物取引業法の適用がない者に限られているときは、Aは免許を受ける必要はない。
×
3H16-30-4Aが、甲県からその所有する宅地の販売の代理を依頼され、不特定多数の者に対して売却する場合、Aは、免許を必要としない。
×
4H15-30-3甲県住宅供給公社Aが、住宅を不特定多数に継続して販売する場合、Aは免許を受ける必要はない。
5H14-30-2Aが、土地区画整理事業により造成された甲市所有の宅地を、甲市の代理として売却する行為を繰り返し行う場合、Aは免許を必要としない。
×
6H11-30-3Aが、甲県住宅供給公社が行う一団の建物の分譲について、その媒介を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。
×
7H09-31-3Aが、甲県の所有する宅地の売却の代理を甲県から依頼され、当該宅地を10区画に区画割りして、多数の公益法人に対して売却する場合、Aは、免許を必要としない。
×
8H07-35-2都市再生機構が行う宅地分譲については宅地建物取引業法の適用はないので、同機構の委託を受けて住宅分譲の代理を事業として行おうとするAは宅地建物取引業の免許を受ける必要はない。
×
9H07-35-3Aが反復継続して、自己所有の宅地を売却する場合で、売却の相手方が国その他宅地建物取引業法の適用がない者に限られているときは、Aは、宅地建物取引業の免許を受ける必要はない。
×
免許不要者を代理・媒介する場合(宅建業法[01]5(5))
年-問-肢内容正誤
国・地方公共団体
1R03-32-4A社が、地方公共団体が定住促進策としてその所有する土地について住宅を建築しようとする個人に売却する取引の媒介をしようとする場合、免許は必要ない。×
2H16-30-4Aが、甲県からその所有する宅地の販売の代理を依頼され、不特定多数の者に対して売却する場合、Aは、免許を必要としない。×
3H14-30-2Aが、土地区画整理事業により造成された甲市所有の宅地を、甲市の代理として売却する行為を繰り返し行う場合、Aは免許を必要としない。
×
4H11-30-3Aが、甲県住宅供給公社が行う一団の建物の分譲について、その媒介を業として行おうとする場合、Aは免許を受ける必要はない。
×
5H09-31-3Aが、甲県の所有する宅地の売却の代理を甲県から依頼され、当該宅地を10区画に区画割りして、多数の公益法人に対して売却する場合、Aは、免許を必要としない。
×
6H07-35-2都市再生機構が行う宅地分譲については宅地建物取引業法の適用はないので、同機構の委託を受けて住宅分譲の代理を事業として行おうとするAは宅地建物取引業の免許を受ける必要はない。
×
破産管財人
1H22-26-3破産管財人が、破産財団の換価のために自ら売主となり、宅地又は建物の売却を反復継続して行う場合において、その媒介を業として営む者は、免許を必要としない。×
2H19-32-3破産管財人が、破産財団の換価のために自ら売主となって、宅地又は建物の売却を反復継続して行い、その媒介をAに依頼する場合、Aは免許を受ける必要はない。×

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【宅建過去問】(令和03年10月問32)免許” に対して13件のコメントがあります。

  1. でん助 より:

    突然のコメント、失礼いたします。

    宅建の勉強を始めたばかりで、初歩的な質問となってしまい恐縮です。
    令和03年10月問32-3についてですが、
    農業協同組合Cが、組合員にたいして取引をする場合は、「不特定多数」に当たる理由を伺いたいです。
    過去の出題例として「A社が、従業員のみを対象」とする場合は、多数であるが不特定では無いとして、不特定多数にあたらない。
    つまり免許は要らないと解釈しております。
    上記の例と、今回の32-3がどのように異なるのか、理解に至らなかったため、
    差し支えなければご教授頂けると幸いです。
    長文失礼いたしました。

    1. 家坂 圭一 より:

      でん助様

      ご質問ありがとうございます。
      回答が遅くなってしまい、申し訳ありません。

      過去の出題例として「A社が、従業員のみを対象」とする場合は、多数であるが不特定では無いとして、不特定多数にあたらない。
      つまり免許は要らないと解釈しております。

      これは、昭和63年問35肢4のことですね。
      このサイトには昭和以前の過去問を掲載していないので、ここで引用しておきます。

      宅地建物取引業の免許に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

      1. Aが,その所有する原野を宅地予定地として区画割りした後,宅地建物取引業者Bに代理権を授与して,その土地の売却を一括して依頼し,BがAの代理人として不特定多数の者に反覆継続して売却する場合,Aは,宅地建物取引業の免許を必要とする。
      2. 甲県に本店を置き,乙県に支店を有する運送会社Cが,乙県にある駐車場跡地を区画割りし,宅地として不特定多数の者に反覆継続して売却するため,乙県においてのみ宅地建物取引業を営もうとする場合,Cは,乙県知事の免許を必要とする。
      3. 宗教法人Dが,寺院の移転改築費に充てるため,寺院跡地を区画割りし,宅地として不特定多数の者に反覆継続して売却する場合,Dは,宅地建物取引業の免許を必要としない。
      4. E社が従業員の福利厚生事業の一環として自社の工場跡地を区画割りし,宅地としてその従業員のみを対象に反覆継続して売却する場合,E社は,宅地建物取引業の免許を必要とする。

      肢4は、
      「E社の行為は、『宅地』の『取引』に当たるものの、『業』」とはいえない。」
      という理由で誤りとされています。
      「取引の対象者」が「従業員のみ」に限られ、「取引の目的」が「福利厚生事業の一環」であり、「取引対象物件の取得経緯」が「自社の工場跡地」であることを理由に、E社の行為が「『業』として行うものではない」と判断するわけです。

      この理由は、極めて特殊なものです。
      どれくらい特殊かというと、この後、平成・令和と37回の宅建試験が実施された中で、これと同じ出題パターンが一つも見当たりません。
      その意味では、「このパターンは極めて特殊」「気にしないほうが健全」で無視するのが、効率のいい学習法だと思います。

      一方、「農業協同組合」については過去3回の出題があります(農協以外の公益法人についても2回の出題)。
      いつも考え方は同じです。

      • 公益法人だからといって、特別扱いはない。
      • 宅地建物取引業を実施している限り、免許を受ける必要がある。

      と単純に考えるわけです。

      実際の出題を並べておきます。

      1. 農業協同組合Aが、組合員が所有する宅地の売却の代理をする場合、免許は必要ない。
        (令和03年10月問32肢3)
      2. 農地所有者が、その所有する農地を宅地に転用して売却しようとするときに、その販売代理の依頼を受ける農業協同組合は、これを業として営む場合であっても、免許を必要としない。
        平成22年問26肢1
      3. 農業協同組合Aが、所有宅地を10区画に分割し、倉庫の用に供する目的で、不特定多数に継続して販売する場合、Aは免許を受ける必要はない。
        平成15年問30肢2

      昭和63年問35の丁寧な解説を書く、とか、「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」を使って詳しく説明する、という方法も考えました。
      しかし、平成以降出題されていないパターンについて、勉強時間を使うのはもったいないだと考え、回答は、このようにまとめました。
      分かりにくい点などがあれば、遠慮なく追加で質問してください。

      1. でん助 より:

        お忙しいところ、詳細な解説、
        ありがとうございます。

        極めて特殊な例であることが分かり、
        解説に関しても納得することがきました。

        上記の例は特殊な例として理解しつつ、
        基本的な考え方は同じであることを念頭に置いて今後も学習いたします。

        改めまして、お忙しいところ、
        丁寧かつ詳細にご教授頂き、誠にありがとうございました。

        1. 家坂 圭一 より:

          でん助様

          丁寧なご返信ありがとうございます。
          昭和63年問35の特殊性を理解して対処する、というのが最も効率的ですね。

          この問題は、「肢4が誤り」と確定させるために、かなりの無理をしています。

          1. 肢1が「宅建業者が代理・媒介した場合でも、自ら売主となる者も免許を要する」という典型的な出題パターンになっている(出題回数17回)。
          2. 肢2も「宅建業法上の『事務所』」という典型的なヒッカケ・パターン(出題回数10回)。
          3. 肢3と4に同じような事例(寺院跡地と自社の工場跡地)を持ってきて、肢3では買主が「不特定多数の者」、肢4では「その従業員のみを対象」とすることで結論に差を付ける。

          これくらい無理やりな選択肢を並べないと、「宅建『業』に当たらない。」というヒッカケが使えないわけです。
          その後使われなくなったものもっともな気がします。

  2. はとこ駅舎 より:

    都市計画区域外の山林や原野を、建物の敷地に供する目的で取引する場合には、その山林や原野は「宅地」として取り扱われる。よって、ソーラーパネルのように建物の敷地に供する目的でないなら、「宅地」ではない。よって、宅地建物の取引ではないので、免許不要。

    1. 忍者海苔 より:

      すみません。設問には売買の媒介とあります。つまり都市計画区域外の山林等の売買を仲介(媒介)して手数料を貰うのに免許は必要ないという理解でよろしいでしょうか?引っかかってしまい、きちんと理解したいので、ご教示頂けたら幸いです。

    2. よよ より:

      助かりました。ありがとうございました。はとこ駅舎さん

    3. よよ より:

      助かりました。ありがとうございました。はとこ駅舎さん ちなみにこの歌は詳しいです

      1. 変電所応急 より:

        宅地扱いされないので、媒介や売買で利益を出しても宅地取引業とは扱われないと記憶してます。
        https://e-takken.tv/05-35/

        1. 忍者海苔 より:

          ありがとうございました

        2. 家坂 圭一 より:

          皆様

          ご質問をいただいたにもかかわらず、回答が遅くなって申し訳ありません。

          この問題の解説動画を公開しました。
          こちらをご覧いただけると、ソーラーパネルの謎が解けます。

          宅建業」に当たるかどうか、は、この図を使って考えます。

          この選択肢でいうと、考えかたの筋道は、以下の通りです。

          1. 「ソーラーパネル」は、「建物」に該当しない。
          2. 「建物」の敷地でない土地は、「宅地」に該当しない。
          3. 「宅地」以外の土地取引を業として行なっても、「宅建業」に該当しない。
          4. 「宅建業」の「免許」は、不要である。
  3. よよ より:

    先生、おはよう御座います。答えはなぜ一番でしょうか?理解できません。お時間が有れば、ご教示いただければ助かります。お手数ですが
    よろしくお願い申し上げます。

    1. 家坂 圭一 より:

      よよ様

      回答が遅くなって申し訳ありません。
      この問題の解説動画を公開しましたので、ぜひご覧ください。
      ソーラーパネルの謎が解けます!

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