【宅建過去問】(平成06年問08)請負契約

Aが建設業者Bに請け負わせて木造住宅を建築した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. Aの報酬支払義務とBの住宅引渡義務は、同時履行の関係に立つ。
  2. Aは、住宅の引渡しを受けた場合において、その住宅に瑕疵があり、契約をした目的を達成することができないときは、引渡しを受けた後1年内であれば、その契約を解除することができる。
  3. Bは、引き渡した住宅に瑕疵があるときは、原則として引渡し後5年間瑕疵担保責任を負うが、この期間は、AB間の特約で10年にまで伸ばすことができる。
  4. Bは、瑕疵担保責任を負わないとする特約をAと結ぶこともできるが、その場合でも、Bが瑕疵の存在を知っていて、Aに告げなかったときは、免責されない。

正解:2

1 正しい

目的物の引渡しを要する請負契約は双務契約であり、目的物引渡債務と報酬支払債務は、同時履行の関係に立つ(大判大05.11.27)。

※請負人の仕事完成義務は、先に履行しなければならない。

■類似過去問(同時履行の抗弁:請負契約)
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 年-問-肢内容正誤
115-09-2目的物の引渡しを要する請負契約における目的物引渡債務と報酬支払債務とは、同時履行の関係に立つ。
211-08-3建物の建築請負契約の請負人が、瑕疵修補義務に代わる損害賠償義務について、その履行の提供をしない場合、注文者は、当該請負契約に係る報酬の支払いを拒むことができる。
306-08-1注文者の報酬支払義務と請負人の住宅引渡義務は、同時履行の関係に立つ。

2 誤り

請負人が担保責任を負う期間は、原則として、引き渡した時から1年以内である(民法637条1項)。
しかし、この期間は、建物その他の土地の工作物に関しては引き渡し後5年、石造・土造・れんが造・コンクリート造・金属造その他これらに類する構造の工作物に関しては10年とされている(同法638条1項但書)。
本肢は、「引渡しを受けた後1年内」とする点が誤り。

■類似過去問(請負人の担保責任:解除)
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 年-問-肢内容正誤
126-06-4建物の瑕疵のため請負契約の目的が達成できない場合、注文者は契約を解除できる。×
218-06-3請負の目的物である建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には、請負契約を解除できる。×
306-08-2請負の目的物である建物に瑕疵があり、契約目的が達成できないときは、引渡し1年以内であれば、解除できる。×
401-08-4建物その他土地の工作物に、契約目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、契約を解除できる。×

3 正しい

(肢2参照)建物に関し請負人が担保責任を負う期間は、原則として5年である(民法638条1項)。この期間は、同法167条の規定による消滅時効の期間、すなわち10年まで、契約で伸長することができる(同法639条)。

■類似過去問(請負人の担保責任:存続期間)
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 年-問-肢内容正誤
124-05-4建物建築請負の瑕疵担保責任の追及は、引渡しから1年以内にしなければならない。×
207-10-1建物建築請負の瑕疵担保責任の追及は、引渡しから2年以内にしなければならない。×
306-08-3建物建築請負の瑕疵担保責任の追及は、引渡しから原則5年間であり、特約で10年まで伸長できる。
401-08-3完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物が引き渡しを受けてから3年目に瑕疵により損傷したときは、注文者は、その時から2年以内に修補又は損害賠償の請求をすることができる。×

4 正しい

請負人が瑕疵担保責任を負わない、とする特約を締結することができる。しかし、その場合であっても、請負人が「知りながら告げなかった事実」については担保責任を免れることはできない(民法640条)。

■類似過去問(請負人の担保責任:担保責任を負わない旨の特約)
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 年-問-肢内容正誤
118-06-4請負の目的物である建物につき瑕疵担保責任を負わない旨の特約をすれば、瑕疵担保責任は一切追及できなくなる。×
206-08-4瑕疵担保責任を負わない旨の特約をした場合でも、請負人が瑕疵を知っていて注文者に告げなかった場合には、免責されない。

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