【宅建過去問】(平成06年問08)請負契約


Aが建設業者Bに請け負わせて木造住宅を建築した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. Aの報酬支払義務とBの住宅引渡義務は、同時履行の関係に立つ。
  2. Aは、住宅の引渡しを受けた場合において、その住宅に契約の内容に適合しない欠陥があり、契約をした目的を達成することができないときであっても、その契約を解除することはできない。
  3. Aは、引渡しを受けた住宅に契約の内容に適合しない欠陥があるときは、その欠陥を知った時から1年以内にその旨をBに通知しなければ、Bの担保責任を追及することができない。
  4. Bは、その住宅に契約の内容に適合しない欠陥がある場合でも担保責任を負わないとする特約をAと結ぶこともできるが、その場合でも、Bがその欠陥の存在を知っていて、Aに告げなかったときは、免責されない。

正解:2

1 正しい

目的物の引渡しを要する請負契約は双務契約であり、目的物引渡債務と報酬支払債務は、同時履行の関係に立ちます(大判大05.11.27)。

※請負人の仕事完成義務は、先に履行する必要があります。

■類似過去問
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同時履行の抗弁権:請負契約に関する目的物引渡債務と報酬請求権(民法[22]2(1)②)
同時履行の抗弁権:請負契約に関する目的物引渡債務と報酬請求権(民法[28]2(1)①)
 年-問-肢内容正誤
115-09-2目的物の引渡しを要する請負契約における目的物引渡債務と報酬支払債務とは、同時履行の関係に立つ。
206-08-1注文者の報酬支払義務と請負人の住宅引渡義務は、同時履行の関係に立つ。

2 誤り

仕事の目的物に契約不適合がある場合、注文者は、請負契約を解除することができます(表の2。民法559条、564条、541条、542条)。

※令和2年改正前の民法と異なり、現在の民法では、建物その他の工作物についても、その他の物と同様に扱います。
※担保責任の追及方法には、以下のものがあります。

■類似過去問
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請負人の担保責任:解除(民法[28]3(1))
 年-問-肢内容正誤
126-06-4請負の目的物である建物に種類又は品質に関して契約の内容に適合しない欠陥がある場合、そのために請負契約を締結した目的を達成することができない場合でなければ、注文者は請負人との契約を一方的に解除することはできない。
×
218-06-3請負契約の目的物たる建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合せず、目的物の修補に要する費用が契約代金を超える場合であっても、請負人は原則として請負契約を解除することができない。
×
306-08-2注文者は、住宅の引渡しを受けた場合において、その住宅に契約の内容に適合しない欠陥があり、契約をした目的を達成することができないときであっても、その契約を解除することはできない。
×
401-08-2完成した目的物に契約をした目的を達することができない重大な欠陥があるときは、注文者は、目的物の修補又は損害賠償の請求をすることはできないが、契約を解除することができる。
×
501-08-4完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物に契約をした目的を達することができない重大な欠陥があるときであっても、注文者は、契約の解除をすることができない。
×

3 正しい

請負人の担保責任を追及するためには、注文者が不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知する必要があります(民法637条1項)。

※通知により権利を保存しておけば、消滅時効が成立するまでの間、担保責任を追及することができます。

■類似過去問
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請負人の担保責任:担保責任を追及できる期間(民法[28]3(2))
 年-問-肢内容正誤
1R01-08-2請負契約が、事務所の用に供するコンクリート造の建物の建築を目的とする場合で、当該建物が種類又は品質に関して本件契約の内容に適合しないときは、注文者は、当該建物の引渡しを受けた時から1年以内にその旨を請負人に通知しなければ、注文者は、本件契約を解除することができない。
×
307-10-1建物の完成後その引渡しを受けた注文者は、建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合は、引渡しの時から2年以内に限り、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求又は契約の解除をすることができる。×
406-08-3引渡しを受けた住宅に契約不適合があるとき、注文者は、不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しなければ、担保責任を追及することができない。
501-08-3完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物が引き渡しを受けてから3年目に契約の内容に適合しない欠陥により損傷したときは、注文者は、その時から2年以内にその旨を請負人に通知しなければ、請負人の担保責任を追及することができない。
×

4 正しい

請負人は、契約不適合担保責任を負わない旨の特約をすることができます。しかし、この場合であっても、知りながら告げなかった事実については、責任を免れることができません(民法559条、572条)。

■類似過去問
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請負人の担保責任:担保責任を負わない旨の特約(民法[28]3(3))
 年-問-肢内容正誤
129-07-4請負人が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡した場合に担保責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることはできない。
218-06-4請負契約の目的物たる建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合に請負人が担保責任を負わない旨の特約をしたときには、注文者はその不適合について請負人の責任を一切追及することができなくなる。
×
306-08-4請負人は、その住宅に契約の内容に適合しない欠陥がある場合でも担保責任を負わないとする特約を注文者と結ぶこともできるが、その場合でも、請負人がその欠陥の存在を知っていて、注文者に告げなかったときは、免責されない。

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