【宅建過去問】(平成20年問49)土地に関する知識
土地の形質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 地表面の傾斜は、等高線の密度で読み取ることができ、等高線の密度が高い所は傾斜が急である。
- 扇状地は山地から平野部の出口で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、等高線が同心円状になるのが特徴的である。
- 等高線が山頂に向かって高い方に弧を描いている部分は尾根で、山頂から見て等高線が張り出している部分は谷である。
- 等高線の間隔の大きい河口付近では、河川の氾濫により河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなる。
正解:3
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等高線の読みかた(免除科目[03]7)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H20-49-1 | 地表面の傾斜は、等高線の密度で読み取ることができ、等高線の密度が高い所は傾斜が急である。 | ◯ |
2 | H20-49-2 | 扇状地は山地から平野部の出口で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、等高線が同心円状になるのが特徴的である。 | ◯ |
3 | H20-49-3 | 等高線が山頂に向かって高い方に弧を描いている部分は尾根で、山頂から見て等高線が張り出している部分は谷である。 | × |
4 | H20-49-4 | 等高線の間隔の大きい河口付近では、河川の氾濫により河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなる。 | ◯ |
5 | H15-49-1 | 地形図の上では斜面の等高線の間隔が不ぞろいで大きく乱れているような場所では、過去に崩壊が発生した可能性があることから、注意が必要である。 | ◯ |
6 | H15-49-4 | 地形図で見ると、急傾斜地は等高線の間隔は密になり、傾斜が緩やかな土地では等高線の間隔は疎になっている。 | ◯ |
7 | H11-49-1 | 地形図で見ると、急傾斜地では等高線の間隔は密になっているのに対し、傾斜が緩やかな土地では等高線の間隔が疎となっている。 | ◯ |
8 | H11-49-2 | 地すべり地については、上部は急斜面、中部は緩やかな斜面、下部には末端部に相当する急斜面があり、等高線は乱れて表れることが多い。 | ◯ |
9 | H11-49-3 | 崖錐は、谷の出口付近において傾斜の緩い扁平な円錐形状の地形を形成しており、谷出口を頂点とする同心円状の等高線で表されることが多い。 | × |
10 | H01-01-4 | 地図の上で等高線が密な所は、その地形の傾斜が急であり、疎の所は、その地形の傾斜が緩やかである。 | ◯ |
1 正しい
地表面の傾斜は、等高線の密度で読み取ることができます。
等高線の密度が高い(間隔が密)ということは、少しの水平距離を進むだけで、標高が急激に上がることを意味します(図の左側)。つまり、傾斜が急です。逆に、等高線の密度が低い(間隔が疎(そ))の場合は、多くの水平距離を進まないと、標高を稼ぐことができません(図の右側)。すなわち、傾斜が緩やかであることが分かります。
以下の図と照らしながら、しっかり理解しておきましょう。
2 正しい
扇状地とは、河川が山地から平地へと下る谷の出口に、河川により運ばれた砂礫が堆積することで形成される平坦地です。地形図上では、同心円状の等高線を描きます。
扇状地は砂礫で構成されているため、水はけがよく、地下水位が深くなっています。このため、地盤は堅固で建築物の基礎として十分な支持力を発揮します。しかし、谷の出口であるため、土石流などのリスクが高く、この点には注意が必要です。
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扇状地(免除科目[03]4(2))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H30-49-4 | 低地の中で特に災害の危険度の高い所は、扇状地の中の微高地、自然堤防、廃川敷となった旧天井川等であり、比較的危険度の低い所が沿岸部の標高の低いデルタ地域、旧河道等である。 | × |
2 | H29-49-1 | 扇状地は、山地から河川により運ばれてきた砂礫等が堆積して形成された地盤である。 | ◯ |
3 | H22-49-2 | 谷出口に広がる扇状地は、地盤は堅固でないが、土石流災害に対して安全であることが多い。 | × |
4 | H20-49-2 | 扇状地は山地から平野部の出口で、勾配が急に緩やかになる所に見られ、等高線が同心円状になるのが特徴的である。 | ◯ |
5 | H18-50-3 | 扇状地とは、山地から河川により運ばれてきた砂礫等が堆積し、平坦地になった地盤である。 | ◯ |
6 | H12-49-3 | 谷出口に広がる扇状地は、土砂・礫が堆積してできたものであるため、地盤は堅固でないが、土石流災害に対しては安全であることが多い。 | × |
7 | H08-01-1 | 扇状地については、大縮尺の地形図や空中写真によって、土石流や洪水流の危険度をある程度判別できることが多い。 | ◯ |
8 | H06-01-2 | 扇状地は、なだらかな丘陵地より宅地として不適切である。 | ◯ |
9 | H04-01-1 | 扇状地は、砂礫層からなるので、構造物の基礎について十分な支持力を得にくい。 | × |
3 誤り
等高線が山頂に向かって高い方に弧を描いている部分は谷で、山頂から見て等高線が張り出している部分は尾根です。
本肢は、谷と尾根が全く逆になっています。
4 正しい
等高線の間隔が大きいということは、勾配が緩やかということです(肢1の図参照)。そして、勾配が緩やかな河口付近では、河川の氾濫の際、河川より離れた場所でも浸水する可能性が高くなります。
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