【宅建過去問】(平成18年問32)宅建士
甲県知事の宅地建物取引士資格登録(以下この問において「登録」という。)を受け、乙県内の宅地建物取引業者の事務所に勤務している宅地建物取引士Aに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- Aは、不正の手段により登録を受けたとして、登録の消除の処分の聴聞の期日及び場所が公示された後、自らの申請によりその登録が消除された場合、当該申請に相当の理由がなくとも、登録が消除された日から5年を経ずに新たに登録を受けることができる。
- Aが甲県知事から事務の禁止の処分を受け、その禁止の期間が満了していないときは、Aは宅地建物取引士としてすべき事務を行うことはできないが、Aは乙県知事に対して、甲県知事を経由して登録の移転の申請をすることができる。
- Aは、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするときは、必ず甲県知事が指定する講習で交付の申請前1年以内に行われるものを受講しなければならない。
- Aは、禁錮以上の刑に処せられ登録が消除された場合は、速やかに、宅地建物取引士証を甲県知事に返納しなければならない。
正解:4
1 誤り
不正の手段により登録を受けたことが発覚した場合、登録消除処分の対象となります(宅建業法68条の2第1項2号)。この場合、登録消除処分の日から5年経過しなければ、新たに登録を受けることはできません(同法18条1項9号)。
登録消除の聴聞の期日・場所が公示された日から処分・不処分を決定する日までの間に、自ら登録消除の申請をした者も、ほぼ同様に扱われます。すなわち、消除の申請について相当の理由がある場合を除いて、登録消除の日から5年経過しない限りは、新たに登録を受けることができません(同法18条1項10号)。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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欠格要件に該当したとき | |||
1 | H20-33-1 | 禁錮以上の刑に処せられた宅地建物取引士は、登録を受けている都道府県知事から登録の消除の処分を受け、その処分の日から5年を経過するまで、宅地建物取引士の登録をすることはできない。 | × |
不正手段により登録を受けたとき | |||
1 | H30-32-2 | 宅地建物取引士が不正の手段により宅地建物取引士の登録を受けた場合、その登録をした都道府県知事は、宅地建物取引士資格試験の合格の決定を取り消さなければならない。 | × |
2 | H18-32-1 | 宅地建物取引士A(甲県知事登録)は、不正の手段により登録を受けたとして、登録の消除の処分の聴聞の期日及び場所が公示された後、自らの申請によりその登録が消除された場合、当該申請に相当の理由がなくとも、登録が消除された日から5年を経ずに新たに登録を受けることができる。 | × |
3 | H16-34-3 | Aは、不正の手段により登録を受けたとして、登録の消除の処分の聴聞の期日及び場所が公示された後、自らの申請により、登録が消除された。Aは、登録が消除された日から5年を経過せずに新たに登録を受けることができる。 | × |
4 | H12-33-1 | 宅地建物取引士Aが、不正の手段により登録を受けたとして登録の消除の処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分についての決定がされる日までの間に、相当の理由なく登録の消除を申請した場合、Aは、当該登録が消除された日から5年を経過しなければ、新たな登録を受けることができない。 | ◯ |
5 | H06-49-2 | 宅地建物取引士Aが不正の手段により宅地建物取引士資格試験を受験したとして、その合格を取り消され、登録を消除されたときは、Aは、その翌日重要事項説明をする約束があっても、その業務を行うことはできない。 | ◯ |
6 | H05-38-3 | Aが宅地建物取引士資格試験に不正な手段で合格した場合、Aがその後宅地建物取引士として業務に従事していても、その事実が発覚したときは、Aは、その登録を消除されることがある。 | ◯ |
7 | H03-50-4 | 甲県知事の登録を受けた宅地建物取引士が不正の手段により甲県知事の登録を受けたときは、宅地建物取引業法に違反し、罰金の刑に処せられることがある。 | × |
不正手段により宅建士証の交付を受けたとき | |||
1 | R05-41-3 | 宅地建物取引士が不正の手段により宅地建物取引士証の交付を受けた場合においては、その登録をしている都道府県知事は、情状が特に重いときは、当該宅地建物取引士の登録を消除することができる。 | × |
2 | H25-42-2 | 宅地建物取引士A(甲県知事登録)は、乙県内において業務を行う際に提示した宅地建物取引士証が、不正の手段により交付を受けたものであるとしても、乙県知事から登録を消除されることはない。 | ◯ |
事務禁止処分事由に該当し、情状が特に重いとき | |||
1 | H08-42-4 | 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県内において宅地建物取引士として行う事務に関し不正な行為をした場合で、情状が特に重いとき、甲県知事は、当該宅地建物取引士の登録を消除しなければならない。 | ◯ |
2 | H07-38-3 | 宅地建物取引士が、宅地建物取引士として行う事務に関し不正又は著しく不当な行為をした場合で、情状が特に重いときは、その登録を消除されるとともに、消除処分があった旨の公告がなされる。 | × |
3 | H06-37-3 | 宅地建物取引士は、宅地建物取引士証を他人に貸与してはならず、これに違反したときは、事務の禁止の処分を受けることがあるが、情状が特に重くても、登録を消除されることはない。 | × |
4 | H03-50-2 | 甲県知事の登録を受けて、宅地建物取引業者Aの事務所aで専任の宅地建物取引士として従事しているBがCにBの名義の使用を許し、CがBの名義を使用して宅地建物取引士である旨の表示をした場合において、その情状が特に重いときは、甲県知事は、Bの登録を消除しなければならない。 | ◯ |
事務禁止処分に違反したとき | |||
1 | H25-42-3 | 宅地建物取引士(甲県知事登録)は、乙県内の業務に関し、乙県知事から宅地建物取引士として行う事務の禁止の処分を受け、当該処分に違反したとしても、甲県知事から登録を消除されることはない。 | × |
2 | H03-50-3 | 甲県知事の登録を受けた宅地建物取引士Aが甲県知事から事務の禁止の処分を受けたにもかかわらず、その期間内に宅地建物取引士として事務を行ったときは、甲県知事は、聴聞の手続きをとることなく、Aの登録を消除することができる。 | × |
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | H18-32-1 | 宅地建物取引士A(甲県知事登録)は、不正の手段により登録を受けたとして、登録の消除の処分の聴聞の期日及び場所が公示された後、自らの申請によりその登録が消除された場合、当該申請に相当の理由がなくとも、登録が消除された日から5年を経ずに新たに登録を受けることができる。 | × |
2 | H16-34-3 | Aは、不正の手段により登録を受けたとして、登録の消除の処分の聴聞の期日及び場所が公示された後、自らの申請により、登録が消除された。Aは、登録が消除された日から5年を経過せずに新たに登録を受けることができる。 | × |
3 | H12-33-1 | 宅地建物取引士Aが、不正の手段により登録を受けたとして登録の消除の処分に係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該処分についての決定がされる日までの間に、相当の理由なく登録の消除を申請した場合、Aは、当該登録が消除された日から5年を経過しなければ、新たな登録を受けることができない。 | ◯ |
2 誤り
事務の禁止処分を受け、禁止期間が満了していないときは、宅建士としての事務を行うことができない。また、事務禁止期間中は、登録の移転を申請することができない(宅建業法19条の2ただし書き)。
※甲県知事の登録を受けた宅建士が、乙県内の宅建業者の事務所に勤務しているのだから、事務禁止期間が満了しさえすれば、登録の移転を申請することが可能である。その場合は、乙県知事に対して、甲県知事を経由して申請する。これらの点に関しては、本肢の記述は正しい。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R04-33-ウ | 甲県知事登録の宅地建物取引士が、事務の禁止の処分を受けた場合、乙県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事しようとするときでも、その禁止の期間が満了するまで、宅地建物取引士の登録の移転を乙県知事に申請することができない。 | ◯ |
2 | H18-32-2 | 宅地建物取引士Aは、甲県知事の登録を受け、乙県内の宅地建物取引業者の事務所に勤務している。Aが甲県知事から事務の禁止の処分を受け、その禁止の期間が満了していないときは、Aは宅地建物取引士としてすべき事務を行うことはできないが、Aは乙県知事に対して、甲県知事を経由して登録の移転の申請をすることができる。 | × |
3 | H15-33-2 | 宅地建物取引士A(甲県知事登録)は、乙県知事から事務の禁止処分を受けたが、乙県内に所在する宅地建物取引業者Bの事務所の業務に従事しているため、その禁止の期間が満了すれば、甲県知事を経由して、乙県知事に登録の移転の申請をすることができる。 | ◯ |
4 | H02-37-1 | 宅地建物取引士Aが、その事務に関し不正な行為をしたため、登録を受けている甲県知事から令和XX年7月1日以後3ヵ月間宅地建物取引士としてすべき事務の禁止の処分を受け、同年8月1日以後乙県内の事務所勤務となった場合、Aは、同年10月に乙県知事に登録の移転を申請することができる。 | ◯ |
3 誤り
宅建士証の更新を受ける場合には、都道府県知事が指定する講習で交付の申請前6か月以内に行われるものを受講しなければならない(宅建業法22条の2第2項)。
「1年以内」ではない。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R04-29-3 | 宅地建物取引士は、有効期間の満了日が到来する宅地建物取引士証を更新する場合、国土交通大臣が指定する講習を受講しなければならず、また、当該宅地建物取引士証の有効期間は5年である。 | × |
2 | R02s-43-2 | 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が乙県知事に登録の移転の申請を行うとともに宅地建物取引士証の交付の申請を行う場合、交付の申請前6月以内に行われる乙県知事が指定した講習を受講しなければならない。 | × |
3 | R02-28-4 | 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県知事に登録の移転を申請するときは、乙県知事が指定する講習を受講しなければならない。 | × |
4 | H29-30-3 | 宅地建物取引士資格試験合格後18月を経過したA(甲県知事登録)が、甲県知事から宅地建物取引士証の交付を受けようとする場合は、甲県知事が指定する講習を交付の申請前6月以内に受講しなければならない。 | ◯ |
5 | H25-44-イ | 宅地建物取引士証の交付を受けようとする者(宅地建物取引士資格試験合格日から1年以内の者又は登録の移転に伴う者を除く。)は、都道府県知事が指定した講習を、交付の申請の90日前から30日前までに受講しなければならない。 | × |
6 | H23-28-4 | 宅地建物取引士資格試験に合格した日から1年以内に宅地建物取引士証の交付を受けようとする者は、登録をしている都道府県知事の指定する講習を受講する必要はない。 | ◯ |
7 | H19-31-3 | 甲県知事から宅地建物取引士証の交付を受けている宅地建物取引士が、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするときは、甲県知事に申請し、その申請前6月以内に行われる国土交通大臣の指定する講習を受講しなければならない。 | × |
8 | H18-32-3 | 宅地建物取引士A(甲県知事登録)は、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするときは、必ず甲県知事が指定する講習で交付の申請前1年以内に行われるものを受講しなければならない。 | × |
9 | H14-31-3 | Aは、自らが有する宅地建物取引士証の有効期間が満了して半年になるが、宅地建物取引士資格登録をしている都道府県知事が指定する講習を受講したので、当該宅地建物取引士証の更新の申請をせず、宅地建物取引士としてすべき事務を行っている。 | × |
10 | H11-31-3 | 宅地建物取引士A(甲県知事登録)が、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするとき、Aは、甲県知事が指定する講習で有効期間満了の日前1年以内に行われるものを受講しなければならない。 | × |
11 | H10-30-4 | 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士は、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けようとするときは、甲県知事に申請し、その申請前6月以内に行われる国土交通大臣の指定する講習を受講しなければならない。 | × |
12 | H06-49-1 | 宅地建物取引士Aが宅地建物取引士証の有効期間満了前に都道府県知事の指定する講習を受けることができなくて、宅地建物取引士証の有効期間を更新することができなかった場合、Aは、その受講できなかったことに特別の事情があるとしても、当該有効期間満了後は、宅地建物取引士の業務を行うことはできない。 | ◯ |
13 | H04-38-1 | 宅地建物取引士の業務を行うため、宅地建物取引士証の交付の申請をしようとする者は、その交付の申請前に宅地建物の取引に関する実務経験が2年以上あれば、都道府県知事の指定する講習を受講する必要はない。 | × |
14 | H02-39-1 | 宅地建物取引士証の交付を受けようとする者は、国土交通大臣が指定する宅地又は建物の取引に関する実務についての講習で、交付の申請前6月以内に行われるものを、受講しなければならない。 | × |
15 | H01-40-3 | 宅地建物取引士が、宅地建物取引士証の交付を受けた後、6月以内に行われる国土交通省令で定める講習を受けなければ、当該交付を受けた宅地建物取引士証は、その効力を失う。 | × |
4 正しい
登録が消除されたときは、速やかに、宅建士証を返納しなければならない(宅建業法22条の2第6項)。
■参照項目&類似過去問
内容を見る年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | R06-29-2 | 宅地建物取引士証は、更新を受けることなくその有効期間が経過した場合、その効力を失うが、当該宅地建物取引士証を都道府県知事に返納する必要はない。 | × |
2 | H30-42-3 | 宅地建物取引士は、事務禁止の処分を受けたときは宅地建物取引士証をその交付を受けた都道府県知事に提出しなくてよいが、登録消除の処分を受けたときは返納しなければならない。 | × |
3 | H19-31-4 | 甲県知事から宅地建物取引士証の交付を受けている宅地建物取引士が、宅地建物取引士証の亡失によりその再交付を受けた後において、亡失した宅地建物取引士証を発見したときは、速やかに、再交付された宅地建物取引士証をその交付を受けた甲県知事に返納しなければならない。 | × |
4 | H18-32-4 | 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士Aは、禁錮以上の刑に処せられ登録が消除された場合は、速やかに、宅地建物取引士証を甲県知事に返納しなければならない。 | ◯ |
5 | H12-32-2 | 甲県知事の登録を受けた宅地建物取引士Aは、宅地建物取引士証の有効期間の更新を受けなかったときは、宅地建物取引士証を甲県知事に返納しなければならず、甲県知事は、Aの登録を消除しなければならない。 | × |
6 | H04-38-3 | 宅地建物取引士が宅地建物取引業者である場合において、宅地建物取引業を廃止したときは、宅地建物取引士は、速やかに、その登録をしている都道府県知事に宅地建物取引士証を返納しなければならない。 | × |
7 | H03-40-2 | 宅地建物取引士は、宅地建物取引士証を亡失してその再交付を受けた場合において、亡失した宅地建物取引士証を発見したときは、速やかに、発見した宅地建物取引士証をその交付を受けた都道府県知事に返納しなければならない。 | ◯ |
8 | H03-40-3 | 宅地建物取引士は、登録の移転の申請とともに宅地建物取引士証の交付の申請をしたときは、速やかに、宅地建物取引士証をその交付を受けた都道府県知事に返納しなければならない。 | × |
9 | H01-40-1 | 宅地建物取引士は、登録が消除されたときは、速やかに、宅地建物取引士を廃棄しなければならない。 | × |
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