【宅建過去問】(令和02年問17)建築基準法


建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 階数が2で延べ面積が200㎡の鉄骨造の共同住宅の大規模の修繕をしようとする場合、建築主は、当該工事に着手する前に、確認済証の交付を受けなければならない。
  2. 居室の天井の高さは、一室で天井の高さの異なる部分がある場合、室の床面から天井の最も低い部分までの高さを2.1m以上としなければならない。
  3. 延べ面積が1,000㎡を超える準耐火建築物は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。
  4. 高さ30mの建築物には、非常用の昇降機を設けなければならない。

正解:1

1 正しい

「工事に着手する前に、確認済証の交付を受けなければならない」という言い回しですが、これは、「建築確認を受けなければならない」と同じ意味です。

■建築確認の要否

(1)建築物の種類を確定する→(2)その行為について建築確認が必要かどうかを決める、というフローチャートに基づいて考えます。

■建築物の種類
①特殊建築物

共同住宅は、用途の面からいえば「特殊建築物」に含まれます。しかし、延べ面積が200㎡ですから、建築確認の検討にあたって特殊建築物と扱う必要はありません。

②大規模建築物

「階数が2」で「鉄骨造」というのですから、この建築物は、大規模建築物に該当します。

大規模建築物

■行為

大規模建築物について大規模の修繕をするのですから、建築確認を受ける必要があります(建築基準法6条1項)。

■類似過去問
内容を見る
建築確認(木造以外の建築物)(建築基準法[09]2(1)②・(2))
 年-問-肢内容正誤
1R02-17-1階数が2で延べ面積が200㎡の鉄骨造の共同住宅の大規模の修繕をしようとする場合、建築主は、当該工事に着手する前に、確認済証の交付を受けなければならない。
229-18-1鉄筋コンクリート造であって、階数が2の住宅を新築する場合において、特定行政庁が、安全上、防火上及び避難上支障がないと認めたときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物を使用することができる。
311-20-2鉄筋コンクリート造/平屋/延べ面積300m2の建築物を建築→建築確認が必要。
409-24-2延べ面積200m2の木造以外の建築物を増築し、延べ面積を250m2とする場合、建築確認が必要。
507-23-3鉄骨造/平屋建/延べ面積200m2の事務所を大規模修繕→建築確認が必要。×
605-21-3鉄骨造/2階建て/延べ面積150m2/高さ8mの住宅を新築→建築確認が必要。
703-21-3都市計画区域内/鉄筋コンクリート造/1階建て/延べ面積50m2の自動車車庫を大規模修繕→建築確認は不要。
803-21-4鉄骨2階建/床面積100㎡の戸建住宅を大規模模様替→建築確認は不要。×
902-21-4鉄筋コンクリート造/1階建/延べ面積250㎡の自動車車庫を大規模修繕→建築確認は不要。×
建築確認:大規模修繕・模様替(建築基準法[09]2(2))
 年-問-肢内容正誤
1R02-17-1階数が2で延べ面積が200㎡の鉄骨造の共同住宅の大規模の修繕をしようとする場合、建築主は、当該工事に着手する前に、確認済証の交付を受けなければならない。
219-21-1280㎡の共同住宅を大規模修繕→建築確認が必要。
316-21-2木造/3階建/延べ面積500㎡/高さ15mの戸建住宅を大規模修繕→建築確認は不要。×
410-20-3建築物の修繕にも、建築確認が必要となる場合がある。
507-23-3鉄骨造/平屋建/延べ面積200㎡の事務所を大規模修繕→建築確認が必要。×
604-21-1木造/3階建/延べ面積400㎡/高さ12mの戸建住宅を大規模修繕→建築確認は不要。×
703-21-3都市計画区域内/鉄筋コンクリート造/1階建/床面積50㎡の自動車車庫を大規模修繕→建築確認は不要。
803-21-4鉄骨2階建/床面積100㎡の戸建住宅を大規模模様替→建築確認は不要。×
902-21-4鉄筋コンクリート造/1階建/延べ面積250㎡の自動車車庫を大規模修繕→建築確認は不要。×
1001-23-1都市計画区域内/木造/2階建/延べ面積300㎡/高さ6mの戸建住宅を大規模模様替→建築確認は不要。

2 誤り

居室の天井の高さは、2.1m以上にする必要があります(建築基準法施行令21条1項)。
一つの部屋の中に天井の高さの異なる部分がある場合には、その平均の高さが2.1m以上であることが要求されます(同条2項)。
あくまで、「平均の高さ」が基準です。本肢は、「床面から天井の最も低い部分までの高さ」とする点が誤っています。

■類似過去問
内容を見る
天井の高さ(建築基準法[02]2(7))
 年-問-肢内容正誤
1R02-17-2居室の天井の高さは、一室で天井の高さの異なる部分がある場合、室の床面から天井の最も低い部分までの高さを2.1m以上としなければならない。×
225-17-ア一室の居室で天井の高さが異なる部分がある場合、室の床面から天井の一番低い部分までの高さが2.1m以上でなければならない。×

3 誤り

延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、防火壁等(防火壁又は防火床)で区画し、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければなりません(建築基準法26条本文)。
ただし、建築物が耐火建築物又は準耐火建築物の場合は例外で、防火壁等で区画する必要がありません(同条1号)。

■類似過去問
内容を見る
防火壁等(建築基準法[02]2(1))
 年-問-肢内容正誤
1R02-17-3
延べ面積が1,000㎡を超える準耐火建築物は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。×
228-18-4
延べ面積が1,000㎡を超える耐火建築物は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内としなければならない。
×
319-21-4防火地域or準防火地域で、1,000㎡超の耐火建築物→防火壁又は防火床の設置が必要。×
415-20-1防火地域で、地上5階建・延べ面積800㎡の共同住宅→防火壁又は防火床の設置が必要。×
512-22-4延べ面積2,000㎡の準耐火建築物→防火壁又は防火床の設置が必要。×
611-22-3準防火地域で、地上3階建・高さ12m・延べ面積1,200㎡の事務所→防火壁又は防火床の設置が必要。×
709-25-3延べ面積1,000㎡超の準耐火建築物→防火壁又は防火床の設置が必要。×

4 誤り

非常用の昇降機を設置することが義務付けられるのは、高さが31mを超える建築物です(建築基準法34条2項)。
「高さ30mの建築物」には、設置する義務がありません。
※高さ20mを超える建築物には、避雷設備の設置が必要です(建築基準法33条)。合わせて覚えておきましょう。

■類似過去問
内容を見る
非常用の昇降機(建築基準法[02]2(4))
 年-問-肢内容正誤
1R02-17-4
高さ30mの建築物には、非常用の昇降機を設けなければならない。×
228-18-2
高さ30mの建築物には、原則として非常用の昇降機を設けなければならない。
×
325-17-エ高さが20mを超える建築物には原則として非常用昇降機を設けなければならない。×
415-20-3高さ25mの建築物には、安全上支障がない場合を除き、非常用昇降機を設けなければならない。×
512-22-3高さ25mの建築物には、安全上支障がない場合を除き、非常用昇降機を設けなければならない。×
611-22-4高さ12mの建築物には、非常用昇降機を設けなければならない。×

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