【宅建過去問】(平成05年問15)不動産登記法

不動産登記に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 登記は、当事者の申請又は官公署の嘱託がある場合でなければ、することができない。
  2. 氏名の変更による登記名義人の表示の変更の登記の申請は、登記名義人が単独ですることができる。
  3. 申請情報と併せて仮登記義務者の承諾を証する情報を提供してする所有権移転請求権の仮登記の申請は、仮登記権利者及び仮登記義務者が共同してすることを要する。
  4. 登記権利者は、その者の所有権を確認する確定判決に基づき、売買による所有権移転の登記の申請を単独ですることができる。

正解:2

1 誤り

登記は、法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請又は官庁若しくは公署の嘱託がなければ、することができない(不動産登記法16条1項)。
「別段の定め」という例外がある以上、本肢は誤り。

※「別段の定め」にあたるのが、職権による表示に関する登記である(同法28条)。

■参照項目&類似過去問
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表示に関する登記・権利に関する登記(不動産登記法[02]1)
年-問-肢内容正誤
両者の比較
1R03s-14-1表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。
2R03s-14-3登記官は、表示に関する登記について申請があった場合において、必要があると認めるときは、当該不動産の表示に関する事項を調査することができる。
登記の契機
1H30-14-1登記は、法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請又は官庁若しくは公署の嘱託がなければ、することができない。
2H30-14-2表示に関する登記は、登記官が、職権ですることができる。
3H30-14-4所有権の登記名義人は、その住所について変更があったときは、当該変更のあった日から1月以内に、変更の登記を申請しなければならない。×
4H06-15-4建物の分割の登記は、表題部に記載した所有者又は所有権の登記名義人の申請によるほか、登記官が職権ですることもできる。×
5H05-15-1登記は、当事者の申請又は官公署の嘱託がある場合でなければ、することができない。×
6H05-16-1建物の新築による建物の表題登記は、管轄を誤って登記されたものであっても、登記が完了すれば、職権によって抹消されることはない。×
7H03-16-4建物の滅失の登記は、登記官の職権によってすることができる。

2 正しい

登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、登記名義人が単独で申請することができる(同法64条1項)。

■参照項目&類似過去問
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登記名義人の氏名・名称・住所の変更・更正の登記(不動産登記法[03]2(2))
年-問-肢内容正誤
1H30-14-4所有権の登記名義人は、その住所について変更があったときは、当該変更のあった日から1月以内に、変更の登記を申請しなければならない。×
2H17-16-3登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記又は更正の登記は、登記名義人が単独で申請することができる。
3H09-14-2所有権の登記名義人が住所を移転した場合、所有権の登記名義人は、住所を移転した時から1ヵ月以内に、登記名義人の表示の変更の登記の申請をしなければならない。×
4H05-15-2氏名の変更による登記名義人の表示の変更の登記の申請は、登記名義人が単独ですることができる。

3 誤り

仮登記は、仮登記権利者と仮登記義務者が共同で申請するのが原則である(不動産登記法60条)。
ただし、以下の2つの場合には、仮登記権利者が単独で申請することができる(同法107条1項)。

  1. 仮登記義務者の承諾があるとき
  2. 仮処分を命ずる処分があるとき

本肢は、(1)のケースに当たるから、仮登記権利者が単独で申請することができる。

■参照項目&類似過去問
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仮登記の申請方法(不動産登記法[05]2)
年-問-肢内容正誤
1H26-14-4仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるときは、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。
2H20-16-2仮登記の登記義務者の承諾がある場合であっても、仮登記権利者は単独で当該仮登記の申請をすることができない。×
3H16-15-1仮登記の申請は、仮登記の登記義務者の承諾があるときは、仮登記権利者が単独ですることができる。
4H16-15-2仮登記の申請は、仮登記を命ずる処分があるときは、仮登記権利者が単独ですることができる。
5H10-15-1仮登記は、登記の申請に必要な手続上の条件が具備しない場合に限り、仮登記権利者が単独で申請することができる。×
6H10-15-2仮登記の申請に仮登記義務者が協力しない場合には、仮登記権利者は、仮登記手続を求める訴えを提起し、勝訴判決を得たときでなければ、単独で仮登記の申請をすることができない。×
7H05-15-3申請情報と併せて仮登記義務者の承諾を証する情報を提供してする所有権移転請求権の仮登記の申請は、仮登記権利者及び仮登記義務者が共同してすることを要する。×

4 誤り

登記義務者が申請に協力しない場合、登記権利者が登記義務者に対し登記手続すべきことを命ずる確定判決を得れば、登記権利者が単独で申請できる(不動産登記法63条1項)。つまり、給付判決が必要である。
しかし、本肢の登記権利者は、「所有権を確認する確定判決」すなわち、確認判決を受けただけである。単独で登記を申請することはできない。

給付判決 「AからBへの登記の移転を命ずる」という判決
確認判決 「Aに所有権があることを確認する」という判決
■参照項目&類似過去問
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判決による登記(不動産登記法[03]2(4))
年-問-肢内容正誤
1H17-16-1登記の申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。
2H15-15-2抹消登記を申請する場合において、当該抹消される登記について登記上の利害関係を有する第三者があるときは、申請には、当該第三者の承諾を証するその第三者が作成した情報又はその第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。
3H15-15-4登記原因を証する情報として執行力のある確定判決の正本が提供添付されている場合でも、法律の規定により第三者の許可がなければ権利変動の効力を生じないとされているときは、別に当該第三者の許可を証する情報を提供しなければならない。×
4H14-15-4登記権利者及び登記義務者が共同して申請することを要する登記について、登記義務者が申請に協力しない場合には、登記権利者が登記義務者に対し登記手続すべきことを命ずる確定判決を得れば、その登記義務者の申請は要しない。
5H05-15-4登記権利者は、その者の所有権を確認する確定判決に基づき、売買による所有権移転の登記の申請を単独ですることができる。×

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