【宅建過去問】(平成21年問50)建物に関する知識
建物の構造に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
- 鉄骨構造の特徴は、自重が重く、耐火被覆しなくても耐火構造にすることができる。
- 鉄筋コンクリート構造は、耐火、耐久性が大きく骨組形態を自由にできる。
- 鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄筋コンクリート構造よりさらに優れた強度、じん性があり高層建築物に用いられる。
- 集成木材構造は、集成木材で骨組を構成した構造で体育館等に用いられる。
正解:1
1 誤り
鉄骨構造は、①自重が軽く、②靭性が大きい構造です。そのため大空間を有する建築や高層建築の骨組に適しています。
短所としては、耐火性が低い点が上げられます。鉄骨構造は、不燃構造です。しかし、耐火構造ではありません。鉄骨は、加熱に弱く、高温下では変形してしまうからです。鉄骨構造を耐火構造とするためには、耐火材料による耐火被覆が必要です。
本肢は、「自重が重く」「耐火被覆しなくても耐火構造」とする2点が誤っています。
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鉄骨造(免除科目[04]3)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R03-50-1 | 鉄骨構造は、主要構造の構造形式にトラス、ラーメン、アーチ等が用いられ、高層建築の骨組に適している。 | ◯ |
2 | R03-50-2 | 鉄骨構造の床は既製気泡コンクリート板、プレキャストコンクリート板等でつくられる。 | ◯ |
3 | R03-50-3 | 鉄骨構造は、耐火被覆や鋼材の加工性の問題があり、現在は住宅、店舗等の建物には用いられていない。 | × |
4 | R03-50-4 | 鉄骨構造は、工場、体育館、倉庫等の単層で大空間の建物に利用されている。 | ◯ |
5 | R02s-50-3 | 鉄骨造は、不燃構造であり、靭性が大きいことから、鋼材の防錆処理を行う必要はない。 | × |
6 | H30-50-3 | 鉄骨構造は、不燃構造であり、耐火材料による耐火被覆がなくても耐火構造にすることができる。 | × |
7 | H28-50-1 | 鉄骨造は、自重が大きく、靱性が小さいことから、大空間の建築や高層建築にはあまり使用されない。 | × |
8 | H24-50-4 | 鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。 | ◯ |
9 | H21-50-1 | 鉄骨構造の特徴は、自重が重く、耐火被覆しなくても耐火構造にすることができる。 | × |
10 | H14-50-4 | 鉄骨造では、必ず溶接によって接合しなければならない。 | × |
11 | H09-49-3 | 鉄骨造は、自重が重く、靭性(粘り強さ)が大きいことから大空間を有する建築や高層建築の骨組に適しており、かつ、火熱による耐力の低下が比較的小さいので、鋼材を不燃材料等で被覆しなくても耐火構造とすることができる。 | × |
2 正しい
鉄筋コンクリート構造は、耐火性、耐久性、耐震性、耐風性などの点で優れた構造です。骨組形態を自由にすることもできます。
※逆に弱点としては、自重が重いことが挙げられます。
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鉄筋コンクリート造の特徴(免除科目[04]4(2))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R05-50-1 | 鉄筋コンクリート構造は、地震や風の力を受けても、躯体の変形は比較的小さく、耐火性にも富んでいる。 | ◯ |
2 | R05-50-2 | 鉄筋コンクリート構造は、躯体の断面が大きく、材料の質量が大きいので、建物の自重が大きくなる。 | ◯ |
3 | R05-50-4 | 鉄筋コンクリート構造は、コンクリートが固まって所定の強度が得られるまでに日数がかかり、現場での施工も多いので、工事期間が長くなる。 | ◯ |
4 | R02s-50-4 | 近年、コンクリートと鉄筋の強度が向上しており、鉄筋コンクリート造の超高層共同住宅建物もみられる。 | ◯ |
5 | H30-50-4 | 鉄筋コンクリート構造は、耐久性を高めるためには、中性化の防止やコンクリートのひび割れ防止の注意が必要である。 | ◯ |
6 | H29-50-4 | 鉄筋コンクリート構造は、耐火性、耐久性があり、耐震性、耐風性にも優れた構造である。 | ◯ |
7 | H28-50-2 | 鉄筋コンクリート造においては、骨組の形式はラーメン式の構造が一般に用いられる。 | ◯ |
8 | H26-50-1 | 鉄筋コンクリート構造におけるコンクリートのひび割れは、鉄筋の腐食に関係する。 | ◯ |
9 | H24-50-1 | 鉄筋コンクリート構造の中性化は、構造体の耐久性や寿命に影響しない。 | × |
10 | H21-50-2 | 鉄筋コンクリート構造は、耐火、耐久性が大きく骨組形態を自由にできる。 | ◯ |
11 | H16-49-2 | 鉄筋コンクリート造の建築物においては、構造耐力上主要な部分に係る型わく及び支柱は、コンクリートが自重及び工事の施工中の荷重によって著しい変形又はひび割れその他の損傷を受けない強度になるまでは、取り外してはならない。 | ◯ |
3 正しい
鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄骨を鉄筋コンクリートで覆った構造です。この構造は、鉄筋コンクリート構造よりさらに強度・靭性が増します。また、耐火性・耐震性の点でも優れています。
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鉄骨鉄筋コンクリート造(免除科目[04]4(6))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H28-50-3 | 鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリート造にさらに強度と靱性を高めた構造である。 | ◯ |
2 | H21-50-3 | 鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄筋コンクリート構造よりさらに優れた強度、じん性があり高層建築物に用いられる。 | ◯ |
4 正しい
集成材というのは、単板を重ねて接着(積層)して作った木材で、伸縮・変形・割れなど単板の短所を補うことができます。この集成材を使えば、体育館など大規模建築物を木造で建築することが可能になります。
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集成材(免除科目[04]2(1)③)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H30-50-2 | 集成木材構造は、集成木材で骨組を構成したもので、大規模な建物にも使用されている。 | ◯ |
2 | H22-50-4 | 集成材は、単板などを積層したもので、大規模な木造建築物に使用される。 | ◯ |
3 | H21-50-4 | 集成木材構造は、集成木材で骨組を構成した構造で体育館等に用いられる。 | ◯ |
4 | H15-50-1 | 集成材は、単板等を積層したもので、伸縮・変形・割れなどが生じにくくなるため、大規模な木造建築物の骨組みにも使用される。 | ◯ |
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