国土利用計画法[02]事後届出制

一定面積以上の土地につき売買等の契約をした場合、契約締結後2週間以内に届出を行う必要があります(事後届出制)。
届出が必要となる面積は、市街化区域内か、都市計画区域内か、によって異なります。
届出の要否に加えて、手続の流れや、勧告・助言など届出に対する都道府県知事のリアクションなどについても勉強しましょう。

1.届出が必要な取引

(1).土地売買等の契約
①土地に関する権利

◯所有権・地上権・賃借権
×抵当権

②対価を得て行われる移転又は設定

★過去の出題例★

国土法[02]1(1)②
対価を得て行われる移転又は設定
 年-問-肢内容正誤
129-22-2国土利用計画法によれば、市街化区域内の3,000㎡の土地を贈与により取得した者は、2週間以内に、都道府県知事に届け出なければならない。
×
227-21-4対価の授受を伴わず賃借権設定→事後届出が必要。×
323-15-3贈与→事後届出は不要。
423-15-4交換→事後届出は不要。×
516-16-4交換→事後届出が必要。
614-16-3権利金を支払って賃借→事後届出が必要。
712-16-1交換→事後届出は不要。×
③契約(予約を含む)

◯売買
◯売買の予約
×相続
×時効取得
★過去の出題例★

国土法[02]1(0)③
契約(予約を含む)
 年-問-肢内容正誤
127-21-1相続→事後届出は不要。
221-15-1時効取得→事後届出が必要。×
321-15-3売買の予約→事後届出が必要。
420-17-4相続→事後届出が必要。×
(2).届出が不要な取引
①当事者の一方または双方が国等である場合
★過去の出題例★
国土法[02]1(2)①
当事者が国等である場合
 年-問-肢内容正誤
125-22-2売主が県の場合、事後届出は不要。
224-15-3売主が市の場合、事後届出は不要。
322-15-3売主が市の場合、事後届出は不要。
420-17-2売主が市の場合、事後届出は必要。×
517-17-3売主が県の場合、事後届出は不要。
615-16-4売主が市の場合、事後届出は必要。×
②農地法3条の許可を受けた場合
(3).面積要件
①届出が不要である面積


★過去の出題例★

国土法[02]1(3)①
市街化区域内の面積要件
 年-問-肢内容正誤
128-15-1
2,500m2の場合、事後届出が必要。

228-15-4
甲土地(3,000m2)を購入する契約を締結した者が、その契約締結の1月後に甲土地と一団の土地である乙土地(4,000m2)を購入することとしている場合においては、甲土地の事後届出は、乙土地の契約締結後に乙土地の事後届出と併せて行うことができる。
×
327-21-23,000m2の場合、事後届出が必要。
427-21-41,500m2の場合、事後届出が必要。×
527-21-41,500m2の土地につき対価の授受を伴わず賃借権の設定を受けた場合、事後届出が必要。×
624-15-42,500m2の場合、事後届出が必要。
723-15-31,500m2の場合、事後届出が不要。
820-17-11,500m2の場合、事後届出が必要。×
917-17-13,000m2を1,500m2ずつ順次購入の場合、事後届出が不要。×
1016-16-4市街化区域内の4,500m2と調整区域内の5,500m2を交換する場合、事後届出が必要。
1115-16-31,500m2の場合は不要、3,500m2の場合は必要。
1214-16-13,000m2の場合、事後届出が必要。
国土法[02]1(3)①
市街化調整区域内の面積要件
 年-問-肢内容正誤
127-21-36,000m2の場合、事後届出が必要。
224-15-24,000m2を2,000m2ずつ順次購入の場合、事後届出が必要。×
323-15-4調整区域内の5,000m2と都市計画区域外の12,000m2を交換する場合、事後届出は不要。×
421-15-36,000m2の購入予約の場合、事後届出が必要。
520-17-36,000m2の場合、事後届出が必要。
619-17-16,000m2の場合、事後届出は不要。×
717-17-28,000㎡の土地を民事調停で取得する行為とその土地を購入する行為、いずれの行為についても、事後届出は不要。×
816-16-4市街化区域内の4,500m2と調整区域内の5,500m2を交換する場合、両者ともに事後届出が必要。
915-16-24,000m2の場合、事後届出が必要。×
国土法[02]1(3)①
都市計画区域外の面積要件
 年-問-肢内容正誤
128-15-3
一団の土地である甲土地(6,000m2)と乙土地(5,000m2)を購入する契約を締結した者は、事後届出を行わなければならない。

227-21-112,000m2の土地を相続した場合、事後届出は不要。
324-15-3市所有地24,000m2を2人が共有持分半々で共同購入した場合、事後届出が必要。×
423-15-4調整区域内の5,000m2と都市計画区域外の12,000m2を交換する場合、事後届出は不要。×
521-15-110,000m2の土地を時効取得した場合、事後届出が必要。×
621-15-413,000m2の土地を、4,000m2と9,000m2に分けて売却した場合、双方の譲受人とも事後届出が必要。×
720-17-430,000m2の土地を相続した場合、事後届出が必要。×
819-17-22haの土地を購入した場合、事後届出が必要。
917-17-3県所有の12,000m2の土地を、10,000m2と2,000m2に分けて売却した場合、双方の譲受人とも事後届出は不要。
1016-16-3
準都市計画区域内に所在する7,000m2の土地を売却した場合、事後届出が必要。
×
1114-16-35,000m2の土地を賃借し、権利金を支払う場合、事後届出が必要。×
②一団の土地

(a).買いの一団

(b).売りの一団

★過去の出題例★

国土法[02]1(3)②(a)
一団の土地の取引
 年-問-肢内容正誤
128-15-3
都市計画区域外に所在し、一団の土地である甲土地(面積6,000㎡)と乙土地(面積5,000㎡)を購入する契約を締結した者は、事後届出を行わなければならない。
228-15-4
市街化区域内の甲土地(面積3,000㎡)を購入する契約を締結した者が、その契約締結の1月後に甲土地と一団の土地である乙土地(面積4,000㎡)を購入することとしている場合においては、甲土地の事後届出は、乙土地の契約締結後に乙土地の事後届出と併せて行うことができる。
×
324-15-2
市街化調整区域においてAが所有する面積4,000m2の土地について、Bが一定の計画に従って、2,000m2ずつに分割して順次購入した場合、Bは事後届出を行わなければならない。
×
421-15-4
Eが所有する都市計画区域外の13,000m2の土地について、4,000m2をFに、9,000m2をGに売却する契約を締結した場合、F及びGはそれぞれ、その契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。
×
517-17-1
Aが、市街化区域において、Bの所有する面積3,000m2の土地を一定の計画に基づき1,500m2ずつ順次購入した場合、Aは事後届出を行う必要はない。
×
617-17-3
Eが都市計画区域外に所在する面積12,000m2の土地について、10,000m2をFに、2,000m2をGに売却する契約を締結した場合、FとGのいずれも事後届出を行う必要はない。
×
711-16-2一団の造成宅地を数期に分けて不特定多数の者に分譲する場合において、それぞれの分譲面積は、事後届出の対象面積に達しないが、その合計面積が事後届出の対象面積に達するときは、事後届出が必要である。×

2.届出の手続

(1).届出

①届出義務者

権利取得者
◯買主
×売主
★過去の出題例★

国土法[02]2(1)①
届出義務者
 年-問-肢内容正誤
127-21-2当事者双方に届出義務。×
222-15-1当事者双方に刑罰。×
315-16-1譲受人の代理人に届出義務。×
411-16-1当事者双方に届出義務。×
②届出先

都道府県知事
(土地所在地の市町村長を経由)

③届出期間

契約締結日から起算して2週間以内

(a).起算日(停止条件付契約の場合)

◯契約締結日
×停止条件の成就日
(b).起算日(予約の場合)

◯予約日
×予約完結権の行使日
★過去の出題例★

国土法[02]2(1)③
届出期間
 年-問-肢内容正誤
128-15-1
契約締結日から3週間以内。
×
224-15-4
停止条件の成就日から2週間以内。×
321-15-3売買予約の日から2週間以内。
419-17-4契約締結後1週間以内であれば市町村長経由、1週間を超えた場合には直接、知事に事後届出を行う。×
518-17-1登記完了日から2週間以内。×
612-16-3停止条件の成就日から2週間以内。×
④届出事項

(a)土地の利用目的
(b)対価の額
(金銭以外のときは、時価を基準に見積もった額)
★過去の出題例★

国土法[02]2(1)④
届出事項
 年-問-肢内容正誤
126-22-1土地売買等の対価の額も届け出なければならない。
224-15-1対価が金銭以外のときは、時価に見積もった額に換算して記載。
316-16-2売買価額は、届出事項ではない。×
(2).審査

①審査期間

(a).原則
届出日から起算して3週間以内
(b).例外
合理的な理由があるとき
→最大3週間延長

②審査事項

土地の利用目的のみ
×対価の額
★過去の出題例★

国土法[02]2(2)
審査
 年-問-肢内容正誤
118-17-3知事は、対価の額について必要な変更をすべきことを勧告できる。×
212-16-4事後届出から3週間以内に勧告をできない合理的な理由があるときは、3週間の範囲内において、期間を延長できる。
311-16-3対価の額が相当な価額に照らし著しく適正を欠くときでも、そのことをもって勧告されることはない。
(3).勧告・助言

①勧告に従う場合

勧告に基づき土地の利用目的が変更された場合
→知事は、あっせん措置を講ずる努力義務

②勧告に従わない場合

(a).公表
勧告に従わない旨・勧告の内容を公表できる
(b).契約の効力
影響なし(契約は有効)
(c).罰則
なし

③助言

×従う義務
×公表
★過去の出題例★

国土法[02]2(3)①
権利の処分についてのあっせん等
 年-問-肢内容正誤
123-15-1あっせん措置は法的義務。×
222-15-2買取請求が可能。×
国土法[02]2(3)
勧告・助言
 年-問-肢内容正誤
122-15-4勧告に従わない場合、知事に公表義務。×
221-15-2助言に従わない場合、知事に公表義務。×
317-17-4勧告に従わない場合、知事は契約を無効にできる。×
414-16-4勧告に従わない場合、公表されることがある。
512-16-2助言に従わない場合、公表されることがある。×

3.罰則

◯事後届出を行わなかった場合
×勧告に従わなかった場合
★過去の出題例★

国土法[02]3
国土法違反に対する罰則
 年-問-肢内容正誤
122-15-1事後届出を行わなかったときは、6月以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる。
219-17-3事後届出を行わなかったとしても、罰則の適用はない。×
318-17-4事後届出を行わなかったときは、6月以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる。
414-16-1事後届出を行わなかったときは、6月以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる。
513-16-3監視区域内において事前届出をせず、契約を締結した場合、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
611-16-4事後届出につき勧告を受け、その勧告に従わなかった場合、その旨及び勧告の内容を公表されるとともに、罰金に処せられることがある。×

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