■講義編■都市計画法[03]都市施設・市街地開発事業
交通施設や水道・電気の供給施設、そしてゴミ処理施設などを都市施設といいます。また、土地区画整理事業や新住宅市街地開発事業のことを市街地開発事業といいます。
都市施設や市街地開発事業の区域に指定されると、建築物の建築が制限されます。実際の工事が始まる段階になると、さらに強い制限が課されます。
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Contents
1.都市施設
(1).都市施設・都市計画施設
①都市施設
(a).都市施設とは
都市計画において定められるべき以下のような施設
(b).具体例
②都市計画施設
都市計画において定められた都市施設
(2).都市施設を定めるエリア
都市計画区域外も◯
(3).必ず定める都市施設
都市施設(都市計画法[03]1)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R02s-15-1 | 市街化区域及び区域区分が定められていない都市計画区域については、少なくとも道路、病院及び下水道を定めるものとされている。 | × |
2 | H14-17-2 | 都市計画は、都市計画区域内において定められるものであるが、道路や公園などの都市施設については、特に必要があるときは当該都市計画区域外においても定めることができる。 | ◯ |
3 | H11-17-1 | 都市施設は、円滑な都市活動を確保し、良好な都市環境を保持するように都市計画に定めることとされており、市街化区域については、少なくとも道路、公園及び下水道を定めなければならない。 | ◯ |
4 | H07-18-2 | 都市施設は、適切な規模で必要な位置に配置することにより、円滑な都市活動を確保し、良好な都市環境を保持するよう定めることとされており、市街化調整区域には定めることができない。 | × |
5 | H05-19-2 | 都市計画には、道路、公園等の都市施設のうち当該都市計画区域において必要なものを定め、当該都市計画区域外の都市施設を定めることはできない。 | × |
6 | H04-18-3 | 市街化区域においては、少なくとも用途地域並びに道路、公園及び下水道を定めるほか、住居系の用途地域については、社会福祉施設をも定めなければならない。 | × |
2.市街地開発事業
(1).市街地開発事業とは
①市街地開発事業の例
②市街地開発事業を定めることができるエリア
市街化区域 非線引区域
(2).まとめ
市街地開発事業(都市計画法[03]2)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R02s-15-2 | 市街化調整区域内においては、都市計画に、市街地開発事業を定めることができないこととされている。 | ◯ |
2 | H26-15-3 | 準都市計画区域においても、用途地域が定められている土地の区域については、市街地開発事業を定めることができる。 | × |
3 | H06-17-2 | 市街地開発事業は、市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、一体的に開発し、又は整備する必要がある土地の区域について定めるものであるが、必要に応じて市街化調整区域内においても定めることができる。 | × |
3.区域内での制限
(1).概要(各エリアの呼びかた)
(2).計画段階での制限
①制限される行為
- 建築物の建築
②原則:許可制
③例外:許可不要
- 軽易な行為
- 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
- 都市計画事業の施行として行う行為
計画段階での制限(都市計画法[03]3(2))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H29-16-ア | 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
2 | H25-15-1 | 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者であっても、当該建築行為が都市計画事業の施行として行う行為である場合には都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可は不要である。 | ◯ |
3 | H21-16-1 | 市街地開発事業の施行区域内においては、非常災害のために必要な応急措置として行う建築物の建築であっても、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | × |
4 | H20-18-1 | 都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、行為の種類、場所及び設計又は施行方法を都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)に届け出なければならない。 | × |
5 | H12-18-1 | 都市計画施設の区域内において建築物の建築を行おうとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
6 | H12-18-2 | 市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築を行おうとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
7 | H09-17-3 | 都市計画施設の区域内において建築物の新築をしようとする者は、原則として都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならないが、階数が2以下の木造建築物で、容易に移転し、又は除却することができるものの新築であれば、許可が必要となることはない。 | × |
8 | H07-18-3 | 市街地開発事業の施行区域又は都市計画施設の区域内において建築物の建築をしようとする者は、非常災害のため必要な応急措置として行う行為についても、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | × |
9 | H03-19-2 | 都市計画施設の区域内において建築物の建築をしようとする者は、原則として都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
10 | H03-19-3 | 都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)は、市街地開発事業の施行区域内において、木造2階建ての建築物を建築しようとする者から許可申請があった場合には、必ず許可しなければならない。 | × |
(3).事業段階での制限
①制限される行為
都市計画事業の施行の障害となるおそれがある以下の行為
- 建築物の建築
- 工作物の建設
- 土地の形質の変更
②許可制
知事等の許可が必要
③例外:なし
★過去の出題例★
事業段階での制限(都市計画法[03]3(3))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H29-16-ウ | 都市計画事業の認可の告示があった後、当該認可に係る事業地内において、当該都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
2 | H25-15-3 | 都市計画事業の認可の告示があった後においては、当該事業地内において、当該都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更又は建築物の建築その他工作物の建設を行おうとする者は、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
3 | H20-18-2 | 都市計画事業の認可の告示があった後、当該認可に係る事業地内において当該事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更、建築物の建築、工作物の建設を行おうとする者は、当該事業の施行者の同意を得て、当該行為をすることができる。 | × |
4 | H18-18-2 | 都市計画事業の認可の告示があった後においては、当該都市計画事業を施行する土地内において、当該事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)及び当該事業の施行者の許可を受けなければならない。 | × |
5 | H16-17-2 | 都市計画事業の認可等の告示があった後においては、事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある建築物の建築等を行おうとする者は、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
6 | H14-24-3 | 都市計画法によれば、都市計画事業の事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行う者は、原則として都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
7 | H12-18-4 | 都市計画事業の認可等の告示があった後に、当該事業地内において都市計画事業の施行の障害となるおそれがある建築物の建築を行おうとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受けなければならない。 | ◯ |
8 | H10-17-4 | 都市計画事業の認可の告示後、事業地内において行われる建築物の建築については、都市計画事業の施行の障害となるおそれがあるものであっても、非常災害の応急措置として行うものであれば、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受ける必要はない。 | × |
④土地建物等の有償譲渡
土地建物等の有償譲渡(都市計画法[03]3(3))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | R02-15-2 | 都市計画事業の認可の告示があった後に当該認可に係る事業地内の土地建物等を有償で譲り渡そうとする者は、施行者の許可を受けなければならない。 | × |
2 | H29-16-エ | 都市計画事業の認可の告示があった後、当該認可に係る事業地内の土地建物等を有償で譲り渡そうとする者は、当該事業の施行者の許可を受けなければならない。 | × |
3 | H20-18-3 | 都市計画事業の認可の告示があった後、当該認可に係る事業地内の土地建物等を有償で譲り渡した者は、当該譲渡の後速やかに、譲渡価格、譲渡の相手方その他の事項を当該事業の施行者に届け出なければならない。 | × |
(4).予定段階での制限
①市街地開発事業等予定区域とは
②制限される行為
- 建築物の建築
- 工作物の建設
- 土地の形質の変更
③原則:許可制
知事等の許可が必要
④例外:許可不要
- 軽易な行為
- 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
- 都市計画事業の施行として行う行為
予定段階での制限(都市計画法[03]3(4))
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
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1 | H28-16-1 | 市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画には、施行予定者をも定めなければならない。 | ◯ |
2 | H24-16-1 | 市街地開発事業等予定区域に関する都市計画において定められた区域内において、非常災害のため必要な応急措置として行う建築物の建築であれば、都道府県知事(市の区域内にあっては、当該市の長)の許可を受ける必要はない。 | ◯ |
3 | H03-19-1 | 市街地開発事業等予定区域に関する都市計画において定められた区域内において、土地の形質の変更を行おうとする者は、原則として市町村長の許可を受けなければならない。 | × |
4.田園住居地域(⇒[02]3(1)②)における建築等の規制
(1).対象
田園住居地域内の農地(耕作の目的に供される土地)
(2).規制
①制限される行為
- 建築物の建築
- 工作物の建設
- 土地の形質の変更
- 土石などの堆積
②原則:許可制
市町村長の許可が必要
③例外:許可不要
- 通常の管理行為、軽易な行為
- 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
- 都市計画事業の施行として行う行為
田園住居地域における建築等の制限(都市計画法[03]4)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H30-16-1 | 田園住居地域内の農地の区域内において、土地の形質の変更を行おうとする者は、一定の場合を除き、市町村長の許可を受けなければならない。 | ◯ |
5. 風致地区内(⇒[02]3(8)②)における建築等の規制
建築物の建築、宅地の造成、木竹伐採など行為
→政令で定める基準に従い、 地方公共団体の条例で規制
★過去の出題例★
風致地区(都市計画法[02]3(8)①、[03]5)
年-問-肢 | 内容 | 正誤 | |
---|---|---|---|
1 | H30-16-2 | 風致地区内における建築物の建築については、一定の基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。 | ◯ |
2 | H21-16-2 | 風致地区内における建築物の建築については、政令で定める基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。 | ◯ |
3 | H14-18-4 | 風致地区は、市街地の良好な景観の形成を図るため定める地区であり、地区内における建築物の建築や宅地の造成、木竹の伐採などの行為については地方公共団体の規則で規制することができる。 | × |
[Step.2]一問一答式実戦応用編講座
実戦応用編では、選択肢単位に分解・整理した過去問を実際に解き、その後に、(1)基本知識の確認、(2)正誤を見極める方法、の講義を視聴します。この繰返しにより、「本試験でどんなヒッカケが出るのか?」「どうやってヒッカケを乗り越えるのか?」という実戦対応能力を身につけます。
解説動画を視聴する方法 | 受講料 | |
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1 | eラーニング講座[Step.2]実戦応用編を受講 | 1,980円~ |
2 | YouTubeメンバーシップ(「スリー・ステップ オールインワン」レベル)に登録 | 3,590円/月 |
学習資料 | 『一問一答式過去問集』 | 無料ダウンロード |
田園住居地域における建築等の規制について
この地域の規制は、都市計画事業のように各段階によって規制の内容が変わるようなことはなく、
どの時点でも都市計画事業の事業段階と同じような規制がかかるだけと考えてよろしいでしょうか?
用途地域における規制ですので、段階的な制限というものはありません。
田園住居地域に指定されれば建築等が規制されます。一方、指定を受けていない段階で、規制を受けることはありません。
初歩的な質問で申し訳ありませんでした。
回答のように推測はしていましたが、確信が得られなかったので、
質問させていただきました。
これですっきり前に進めます。
ありがとうございました。