都市計画法[02]土地利用の規制

日本の国土は、都市計画区域・準都市計画区域・どちらでもない区域に分かれます。都市計画区域はさらに、市街化区域と市街化調整区域とに区分されることがあります。また、用途地域という仕組みでは、それぞれの地域に建築できる建物の用途を定めています。
このような、◯◯区域、◯◯地域、◯◯地区などという言葉について勉強します。

1.都市計画区域

(1).都市計画区域
①指定できるエリア

②指定権者



★過去の出題例★

都市計画区域の指定(都市計画法[02]1(1))
 年-問-肢内容正誤
123-16-1都市計画区域は、同一市町村内の区域に限り指定できる。×
214-17-1都市計画区域は、2以上の都府県にまたがって指定されてもよい。
309-17-1都市計画区域は、市町村の行政区域に沿って指定しなければならない。×
404-18-2都市計画区域は、市町村・都府県の区域を超えて指定できる。
(2).準都市計画区域
①指定できるエリア

都市計画区域外の区域のうち、
相当数の住居その他の建築物の建築又はその敷地の造成が現に行われ、又は行われると見込まれる一定の区域で、
そのまま土地利用を整序することなく放置すれば、将来における都市としての整備、開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる区域

②指定権者

都道府県
★過去の出題例★

準都市計画区域の指定(都市計画法[02]1(2))
 年-問-肢内容正誤
122-16-2新たに住居都市、工業都市その他の都市として開発し、及び保全する必要がある区域を指定。×
217-19-2そのまま土地利用を整序することなく放置すれば、将来における都市としての整備、開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる区域を指定。

2.区域区分

(1).区域区分

都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域とに区分すること(=線引き)

(2).市街化区域・市街化調整区域

(3).区域区分の定め
①原則

区域区分を定めることができる
×必ず定める

②例外

以下2つを含む都市計画

  1. 三大都市圏(首都圏・近畿圏・中部圏)
  2. 政令指定都市
③区域区分を定めない場合


★過去の出題例★

区域区分(都市計画法[02]2(1)(3))
 年-問-肢内容正誤
130-16-4準都市計画区域については、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区分を定めなければならない。
×
223-16-4都市計画区域では必ず区域区分を定める。×
322-16-3区域区分は、指定都市・中核市・施行時特例市の区域を含む都市計画区域には必ず定める。×
419-18-2都市計画区域では必ず区域区分を定める。×
517-19-1区域区分は、都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときに、都市計画に定める市街化区域と市街化調整区域との区分をいう。
614-17-4すべての都市計画区域で区域区分を定める必要はない。
都市計画法[02]2(2)
市街化区域・市街化調整区域
 年-問-肢内容正誤
116-17-4市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域であり、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域である。
214-17-3市街化区域は、既に市街地を形成している区域であり、市街化調整区域は、おおむね10年以内に市街化を図る予定の区域及び市街化を抑制すべき区域である。×
305-19-1市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域であり、市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域である。

3.地域地区

(1).用途地域(⇒建築基準法[04]
①設定できるエリア


★過去の出題例★

用途地域を定める地域地区(都市計画法[02]3(1)①)
 年-問-肢内容正誤
130-16-3市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとする。
223-16-3都市計画内の全ての区域において用途区域を定める。×
322-16-1市街化区域には用途区域を定め、調整区域には原則として定めない。
②種類


★過去の出題例★

用途地域の定義都市計画法[02]3(1)②
 年-問-肢内容正誤
127-16-3工業専用地域は、工業の利便を増進するため定める地域であり、風致地区に隣接してはならない。×
215-17-2第一種住居地域は、低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域であり、第二種住居地域は、中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域である。×
304-18-4第一種中高層住居専用地域は、中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域である。
403-18-4第一種住居地域は、主として住居の環境を保護するため定める地域である。×
(2).特別用途地区・特定用途制限地域


★過去の出題例★

特別用途地区・特定用途制限地域(都市計画法[02]3(2)建築基準法[04]4
 年-問-肢内容正誤
126-18-3
特別用途地区内においては、地方公共団体は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築物の用途制限を緩和できる。
225-15-2用途地域の一つである特定用途制限地域は、良好な環境の形成又は保持のため当該地域の特性に応じて合理的な土地利用が行われるよう、制限すべき特定の建築物等の用途の概要を定める地域とする。×
322-16-4特定用途制限地域は、用途地域内の一定の区域における当該区域の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定めるものとされている。×
421-19-4特別用途地区内では、条例で、用途地域の制限を緩和することができる。
518-18-4特別用途地区は、用途地域内の一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を補完して定める地区である。
614-18-3特別用途地区は、文教地区、観光地区などの11類型の総称であり、主として用途地域による用途規制を強化したり、緩和することにより当該地区の特性にふさわしい特別の目的の実現を図るものである。×
711-17-3特別用途地区は、当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るために定める地区であり、用途地域内においてのみ定めることができる。
810-17-2特別用途地区は、土地の利用の増進、環境の保護等を図るため定める地区であることから、その区域内においては、用途地域で定める建築物の用途に関する制限を強化することができるが、制限を緩和することはできない。×
907-18-1特別用途地区とは、一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護等の特別の目的の実現を図るため定める地区であり、用途地域が定められていない区域において定められるものである。×
1003-18-2特別用途地区は、特別の目的からする土地利用の増進、環境の保護等を図るために定める地区で、用途地域外であっても、定めることができる。×
(3).特例容積率適用地区
①特例容積率適用地区とは

建築物の容積が未利用となっている場合に、その活用を促進して土地の高度利用を図るため定める地区

②設定できる用途地域

(4).高層住居誘導地区
①高層住居誘導地区とは

住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため定める地区

②設定できる用途地域


★過去の出題例★

高層住居誘導地区(都市計画法[02]3(4))
 年-問-肢内容正誤
126-15-4高層住居誘導地区は、住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するために定められる地区であり、近隣商業地域及び準工業地域においても定めることができる。
217-19-4高層住居誘導地区は、第一種・第二種中高層住居専用地域等で定められる。×
315-17-1高層住居誘導地区は、住居と住居以外の用途とを適正に配分し、利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため定める地区である。
(5).高度地区・高度利用地区
①高度地区

用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区

②高度利用地区

用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区

③両者の比較


★過去の出題例★

高度地区・高度利用地区(都市計画法[02]3(5))
 年-問-肢内容正誤
高度地区
121-19-1
高度地区内において、建築物の高さは、条例に適合しなければならない。
×
219-18-1高度地区は、用途地域内で、建築物の高さの最高限度または最低限度を定める地区である。
314-18-2高度地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、少なくとも建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建蔽率の最高限度、建築面積の最低限度を定めなければならない。×
411-21-3高度地区内において、容積率は、高度地区に関する都市計画で定められた内容に適合しなければならない。×
503-18-1高度地区は、用途地域内で、容積率の最高限度または最低限度を定める地区である。×
高度利用地区
128-16-3高度利用地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区である。×
226-15-2高度利用地区は、市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため定められる地区であり、用途地域内において定めることができる。
315-17-3高度利用地区は、用途地域内で、建築物の高さの最高限度または最低限度を定める地区である。×
(6).特定街区

市街地の整備改善を図るため街区の整備・造成が行われる地区について、
街区内における建築物の容積率・高さの最高限度、壁面の位置の制限を定める街区
★過去の出題例★

都市計画法[02]3(6)
特定街区
 年-問-肢内容正誤
115-17-4地区計画は、市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その地区内における建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める計画である。×
213-17-4特定街区に関する都市計画には、建築物の容積率並びに建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めることとされている。
(7).防火地域・準防火地域(⇒建築基準法[08]

市街地における火災の危険を防除するため定める地域

(8).景観地区・風致地区
①景観地区

市街地の良好な景観の形成を図るため定める地区

②風致地区

都市の風致を維持するため定める地区
★過去の出題例★

風致地区(都市計画法[02]3(8)①[03]5
 年-問-肢内容正誤
130-16-2風致地区内における建築物の建築については、一定の基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。
221-16-2風致地区内における建築物の建築については、地方公共団体の条例で、必要な規制をする。
314-18-4風致地区は、市街地の美観を維持するため定める地区である。×

4.準都市計画区域についての都市計画


★過去の出題例★

準都市計画区域についての都市計画(都市計画法[02]4)
 年-問-肢内容正誤
130-16-4
準都市計画区域については、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区分を定めなければならない。×
228-16-2
準都市計画区域については、都市計画に準防火地域を定めることができる。
×
327-16-2準都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、区域区分を定めることができる。×
423-16-2準都市計画区域については、都市計画に、高度地区を定めることはできるが、高度利用地区を定めることはできない。

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都市計画法[02]土地利用の規制” に対して1件のコメントがあります。

  1. T510 より:

    準都市計画区域についての都市計画について
    準都市計画区域は、開発を推進するのではなく、抑制していこうとする趣旨を考えると、
    都市計画区域で定めることとされているものを準都市計画区域では定めないとする、この表の○×は考えやすい、
    と解説されていますが、その基準にしたがって考えてみても高度地区が○になることが理解できません。
    高度地区は、市街地の環境維持、土地利用の増進を図るために設けられる補助的地区なので、
    先生の仰る趣旨からすると、×になるように思うのですが…?

    1. 家坂 圭一 より:

      T510様

      講師の家坂です。
      御質問ありがとうございます。

      準都市計画区域において定めることができるのは、高度地区のうち「建築物の高さの最高限度」に限られます(条文でいうと、都市計画法8条3項2号トです)。
      つまり、「高さ◯m以下」という制限を定めることしかできません。
      この点から見ると、「開発を推進するのではなく、抑制していこうとする趣旨」と合致した制限です。

      1. T510 より:

        そのような制限があったのですか。
        とてもよく理解できました。
        今後ともよろしくお願いいたします。

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