10月
20
2013

【宅建過去問】(平成25年問29)重要事項説明

【過去問本試験解説】発売中

宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者でない売主と宅地建物取引業者である買主が、媒介業者を介さず宅地の売買契約を締結する場合、法第35条の規定に基づく重要事項の説明義務を負うのは買主の宅地建物取引業者である。
  2. 建物の管理が管理会社に委託されている当該建物の賃貸借契約の媒介をする宅地建物取引業者は、当該建物が区分所有建物であるか否かにかかわらず、その管理会社の商号又は名称及びその主たる事務所の所在地を、借主に説明しなければならない。
  3. 区分所有建物の売買において、売主及び買主が宅地建物取引業者である場合、当該売主は当該買主に対し、当該一棟の建物に係る計画的な維持修繕のための修繕積立金積立総額及び売買の対象となる専有部分に係る修繕積立金額の説明をすれば、滞納があることについては説明をしなくてもよい。
  4. 区分所有建物の売買において、売主・買主がともに宅建業者である場合、売主は買主に対し、供託所等の説明をする必要はない。

正解:2

1 誤り

25-29-1

重要事項説明とは、宅建業者が相手方等に対し、「その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物」について説明するものである(宅地建物取引業法35条1項)。つまり、契約締結前に、物件の重要事項を説明し、契約するかどうか判断できるようにするための情報提供なのである。したがって、重要事項説明をする相手は、売買であれば買主、貸借であれば借主である。
本肢の宅建業者は、買主の立場であるから、重要事項説明をする義務を負わない。

※本肢では、売主は宅建業者ではなく、また、媒介業者も介在していない。したがって、重要事項説明の義務を負う者は存在しない。

■類似過去問(重要事項説明の相手方)
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 年-問-肢内容正誤
127-29-1宅建業者ではない売主に対しては、買主に対してと同様に、重要事項を説明しなければならない×
227-29-3宅建業者が代理人として売買契約を締結する場合、代理を依頼した者に対して重要事項の説明をする必要はない×
325-29-1宅建業者でない売主と宅建業者である買主が、媒介業者を介さず宅地の売買契約を締結する場合、重要事項の説明義務を負うのは買主の宅建業者である×
408-38-1法定代理人の同意を得た未成年者である買主にのみ説明すれば宅建業法に違反しない
504-42-2宅地・建物の売買を媒介する場合、重要事項説明は、売主買主双方に対して、行わなければならない×

2 正しい

区分所有建物の管理が委託されている場合には、委託を受けているものの氏名・住所(法人であれば、商号or名称・主たる事務所の所在地)を重要事項として説明しなければならない(宅地建物取引業法35条1項6号、同法規則16条の2第8号)。
また、これらの事項は、区分所有建物以外に関しても、重要説明事項とされている(同法35条1項14号、同法施行規則16条の4の3第12号)。
したがって、「当該建物が区分所有建物であるか否かにかかわらず」説明する必要がある。

■類似過去問(35条書面:管理の委託先)
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 年-問-肢内容正誤
125-29-2建物が区分所有建物であるか否かにかかわらず、管理会社の商号・名称及び主たる事務所の所在地を説明しなければならない
217-38-1マンションの貸借の媒介では、管理受託者の氏名・住所、委託業務の内容を説明しなければならない×
313-36-4マンションの貸借の媒介で、管理受託者の氏名を説明したが、住所は説明しなかった×
411-41-3区分所有建物の貸借の媒介では、管理受託者の氏名・住所を説明しなければならない
506-41-4マンションの貸借の媒介で、管理の委託を受けている法人について、商号又は名称は説明したが、主たる事務所の所在地については説明しなかった×
602-45-1区分所有建物については、管理の内容を説明すれば、管理受託者の氏名・住所を説明する必要はない×

3 誤り

重要事項の説明に関する規定は、いわゆる「8つの規制」に含まれていない。したがって、業者間の取引であっても、それ以外であっても、全く同じに適用される。業者間取引だからといって、省略できる事項は存在しない(宅地建物取引業法35条1項、78条2項参照)。

売買 貸借
×

区分所有建物の売買において、維持修繕積立金に関する規約の定めがある場合、(1)その内容と(2)既に積み立てられた金額、そして(3)滞納があるときはその額、を重要事項として説明しなければならない(宅地建物取引業法35条1項6号、同法施行規則16条の2第6号)。
本肢は、「滞納があることについては説明をしなくてもよい」とする点が誤り。。

■類似過去問(業者間取引と35条)
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 年-問-肢内容正誤
125-29-3業者間取引では、修繕積立金の滞納については説明しなくてもよい。×
225-30-1業者間取引でも重要事項説明は行わなければならないが、35条書面の交付は省略してよい。×
319-40-2業者間取引で、売主の承諾がある場合、35条書面・37条書面の交付を省略できる。×
419-40-3業者間取引で、買主の承諾がある場合、35条書面の交付は省略可能、37条書面の交付は省略不可。×
518-35-1買主が宅建業者である場合、35条書面を交付しなくても、宅建業法に違反しない。×
616-40-135条に基づく重要事項説明は、業者間取引にも適用される。
706-44-3業者間取引では、35条書面の説明を省略しても、宅建業法に違反しない。×
805-44-1業者間取引では、35条書面の説明を宅建士でない代表者が行っても、宅建業法に違反しない。×
904-42-1業者間取引では、35条書面の交付は省略できるが、37条書面の交付は省略できない。×
1001-44-3業者間取引では、35条書面の交付を省略しても、宅建業法に違反しない。×
■類似過去問(35条書面:修繕積立金)
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 年-問-肢内容正誤
125-29-3修繕積立金額→説明必要、滞納があること→不要×
222-36-1維持修繕積立金→説明必要、維持修繕実施状況の記録内容→不要×
320-37-3積立ての規約→説明必要、既積立額→不要×
416-37-1積立ての規約→説明必要、既積立額→不要×
515-45-4修繕積立金の滞納額を説明しなくても、宅建業法に違反しない×
602-45-2計画的修繕積立金等については、規約等に定めがなく、案も定まっていないときは、説明の必要はない

4 誤り

宅建業者は、取引の相手方に対して、契約が成立するまでの間に、供託所等について説明するようにしなければならない(宅地建物取引業法35条の2)。

※重要事項説明と違って、書面を交付する必要も、宅建士が説明する必要もない。
※説明すべき事項は、以下のものである。

営業保証金を供託している業者 供託所とその所在地
保証協会の社員
  1. 社員である旨
  2. 協会の名称・住所・事務所所在地
  3. 弁済業務保証金の供託所・所在地

この説明義務に関する規定は、いわゆる「8つの規制」に含まれていない。したがって、業者間取引であっても免除されない(宅地建物取引業法78条2項参照)。

■類似過去問(供託所等に関する説明)
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 年-問-肢内容正誤
125-29-4業者間取引では、説明は不要×
225-36-2供託所等につき、契約成立前に説明しなくても、37条書面に記載して説明すれば、宅建業法に違反しない×
324-33-4営業保証金の額を説明する義務あり×
421-34-3契約締結後に説明×
517-33-4契約締結前に、営業保証金を供託した供託所とその所在地につき、説明する必要あり
615-42-1業者間取引の場合、保証協会の社員である旨の説明は不要×
712-44-3契約締結前に、営業保証金を供託した供託所とその所在地、供託金の額につき、説明する必要あり×
809-35-3宅建士による説明が必要×
905-46-3宅建士による説明が必要×

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1件のコメント »

  • 宅建太郎丸

    挿し絵の感じが癒されます

    Comment | 2015/10/03

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