居住用財産を譲渡した場合における譲渡所得の所得税の課税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1. 居住の用に供している家屋をその者の長男に譲渡した場合には、その長男がその者と生計を一にしているか否かに関係なく、その譲渡について、居住用財産の譲渡所得の特別控除の適用を受けることができない。
2. 居住の用に供していた家屋をその者が居住の用に供さなくなった日から２年を経過する日の翌日に譲渡した場合には、その譲渡について、居住用財産の譲渡所得の特別控除の適用を受けることができない。
3. 譲渡した年の１月１日における所有期間が７年である居住用財産を国に譲渡した場合には、その譲渡について、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることができる。
4. 譲渡した年の１月１日における居住期間が11年である居住用財産を譲渡した場合には、所有期間に関係なく、その譲渡について、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けることができる。

正解：１

1 正しい

譲渡の相手方が、配偶者、直系血族、生計を一にしている親族の場合には、居住用財産の譲渡所得の特別控除（3,000万円特別控除）を適用することはできない。
長男は直系血族である。したがって、長男に譲渡した場合には、その者が生計を一にしているか否かにかかわらず、3,000万円特別控除を受けることはできない。

■参照項目&類似過去問

2 誤り

居住用財産の譲渡所得の特別控除（3,000万円特別控除）の適用を受けられるのは、

1. 現に自己が居住する家屋を譲渡したり、
2. 居住の用に供しなくなった日から３年経過する日の属する年の12月31日までに譲渡した

場合である。
したがって、「居住の用に供さなくなった日から２年を経過する日の翌日に譲渡」した場合にも、3,000万円特別控除を受けることができる。

■参照項目&類似過去問

3 誤り

居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けられるのは、所有期間が10年を超える場合である。
「所有期間が７年」という本肢のケースでは、適用を受けることができない。

■参照項目&類似過去問

4 誤り

居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けられるのは、所有期間が10年を超える場合である。居住期間で決まるわけではない。
したがって、「居住期間が11年」あったとしても、所有期間が10年を超えない以上、軽減税率の特例の適用を受けることができない。

■参照項目&類似過去問

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