■講義編■民法[24]売買契約

売主が物を引渡し、買主が代金を支払う、というのが売買契約です。契約の分類上は、双務契約・有償契約・諾成契約に属します。
売買契約は、宅建試験で頻出契約の一つです。売買契約の構造を理解した上で、手付、売主の担保責任(他人物売買、瑕疵担保責任など)、と個別のテーマを勉強しましょう。

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1.売買契約とは

(1).契約の成立
売買契約の成立(民法[24]1(1)
 意義具体例
諾成契約
(原則)
当事者間の意思表示が合致するだけで成立する契約賃貸借契約(⇒[26]1
使用貸借契約(⇒[27]1(1)
請負契約(⇒[28]1
委任契約(⇒[29]1(1)
要式契約
(例外)
意思表示の合致に加えて、書面の作成などの形式を必要とする契約保証契約(⇒[18]1(2)②
定期借地権設定契約(⇒借地借家法[04]1(2)①
定期建物賃貸借契約(⇒借地借家法[07]1(2)②
諾成契約と要式契約(民法[24]1(1)
(2).当事者の義務
①売主の義務

(a).財産権を買主に移転する義務
(b).対抗要件(登記など)を備えさせる義務

②買主の義務

代金を売主に支払う義務

★過去の出題例★

売主の義務(民法[24]1(2)①)
年-問-肢内容正誤
1H29-04-3売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う。

(3).他人物売買
①有効性
他人物売買:有効性(民法[24]1(3)①
★過去の出題例★

他人物売買:有効性(民法[24]1(3)①)
年-問-肢内容正誤
1R07-06-1BがA所有の甲土地をAに無断でCに売却し、その後、BがAから甲土地を購入した場合、Cは、Bから甲土地を購入した時点に遡って甲土地の所有権を取得する。×
2R06-01-4他人が所有している土地を目的物にした売買契約は無効であるが、当該他人がその売買契約を追認した場合にはその売買契約は有効となる。×
3H29-02-2Aを売主、Bを買主としてCの所有する乙建物の売買契約が締結された場合、BがAの無権利について善意無過失であれば、AB間で売買契約が成立した時点で、Bは乙建物の所有権を取得する。×
4H29-05-4Aは、中古自動車を売却するため、Bに売買の媒介を依頼し、報酬として売買代金の3%を支払うことを約した。Bの媒介によりAは当該自動車をCに100万円で売却した。売買契約締結時には当該自動車がAの所有物ではなく、Aの父親の所有物であったとしても、AC間の売買契約は有効に成立する。
5H21-10-3Aを売主、Bを買主として甲土地の売買契約を締結した。甲土地がAの所有地ではなく、他人の所有地であった場合には、AB間の売買契約は無効である。×
6H13-01-1A・B・Cが、持分を6・2・2の割合とする建物の共有をしている。Aが、B・Cに無断で、この建物を自己の所有としてDに売却した場合は、その売買契約は有効であるが、B・Cの持分については、他人の権利の売買となる。
7H11-10-1AからBが建物を買い受ける契約を締結した。この建物がCの所有で、CにはAB間の契約締結時からこれを他に売却する意思がなく、AがBにその所有権を移転することができない場合でも、AB間の契約は有効に成立する。
8H01-04-1売買契約の目的物である土地が第三者の所有であって、当該第三者に譲渡の意思がないときは、契約は無効となる。×

②売主の義務

権利を取得して、買主に移転する義務

他人物売買:売主の義務(民法[24]1(3)②
③売主の債務不履行責任

目的物の全部が他人物だった場合

 買主の権利売主の帰責事由買主に帰責事由がある場合
損害賠償請求(⇒[15]3必要可能
(ただし、過失相殺あり)
2契約解除(⇒[23]2(2)不要不可
他人物売買:売主の債務不履行責任(民法[24]1(3)③

■目的物の一部が他人物である場合⇒3(3)②

★過去の出題例★

他人物売買:売主の債務不履行(民法[24]1(3)③)
年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲土地の売買契約を締結した。
128-06-1
Bが、甲土地がCの所有物であることを知りながら本件契約を締結した場合、Aが甲土地の所有権を取得してBに移転することができないときは、BはAに対して、損害賠償を請求することができる。
228-06-2
Bが、甲土地がCの所有物であることを知りながら本件契約を締結した場合、Aが甲土地の所有権を取得してBに移転することができないときは、Bは、本件契約を解除することができる。
317-09-1買主が、売主以外の第三者の所有物であることを知りつつ売買契約を締結し、売主が売却した当該目的物の所有権を取得して買主に移転することができない場合には、買主は売買契約を解除するととともに、損害賠償を請求することができる。
416-10-2Aは、C所有の土地を自ら取得するとしてBに売却したが、Aの責に帰すべき事由によってCから所有権を取得できず、Bに所有権を移転できない場合、Bは、他人物売買であることを知っていたときであっても、Aに対して損害賠償を請求できる。
508-08-1この土地がCの所有であることをBが知って契約した場合でも、Aがこの土地をCから取得してBに移転できないときには、Aは、Aに対して契約を解除することができる。
605-08-3甲土地のすべてがCの所有地で、AがBに移転することができなかった場合、Bは、善意悪意に関係なく、契約を解除することができる。
703-11-2その土地の全部が他人のものであって、AがBに権利を移転することができないとき、買主の善意悪意に関係なく、契約を解除することができる。

④宅建業法では(⇒宅建業法[15]2、3

2.手付

(1).手付の性質
原則解約手付
例外その他の手付
手付の性質(民法[24]2(1)
(2).解約手付
①仕組み
売主からの手付解除買主からの手付解除
手付の倍額を現実に提供
×書面で意思表示
手付を放棄
手付解除の方法(宅建業法[18]3(2)民法[24]2(2)
★過去の出題例★

手付解除とは(民法[24]2(2)①)
年-問-肢内容正誤
112-07-1手付の額が売買代金の額に比べて僅少である場合には、解約手付とする約定は、効力を有しない。×
212-07-3手付解除した場合で、買主に債務不履行はなかったが、売主が手付の額を超える額の損害を受けたことを立証できるとき、売主は、その損害全部の賠償を請求することができる。×
312-07-4売主の側から手付解除する場合、単に口頭で手付の額の倍額を償還することを告げて受領を催告するだけでは足りず、これを現実に提供しなければならない。
406-06-3買主の債務不履行を理由に契約が解除された場合、買主は、売主に対し違約金を支払わなければならないが、手付の返還を求めることはできる。
504-07-1不動産の売買契約が宅建業者の媒介による場合、契約に別段の定めがあっても、手付は解約手付となる。×
604-07-2解約手付の契約は、売買契約と同時に締結しなければ、効力を生じない。×

②手付解除ができる期間・当事者

相手方が契約の履行に着手するまで

解約手付の仕組み(宅建業法[18]1(1)民法[24]2(2)
★過去の出題例★

手付解除ができる期間・当事者(民法[24]2(2)②)
年-問-肢内容正誤
1R03s-04-1売主Aと買主Bとの間で締結した売買契約に関し、BがAに対して手付を交付した場合、Aは、目的物を引き渡すまではいつでも、手付の倍額を現実に提供して売買契約を解除することができる。
×
2R02-09-1Aがその所有する甲建物について、Bとの間で、Aを売主、Bを買主とする売買契約を締結した。Bが手付を交付し、履行期の到来後に代金支払の準備をしてAに履行の催告をした場合、Aは、手付の倍額を現実に提供して契約の解除をすることができる。×
329-05-3Aは、中古自動車を売却するため、Bに売買の媒介を依頼し、報酬として売買代金の3%を支払うことを約した。Bの媒介によりAは当該自動車をCに100万円で売却した。売買契約が締結された際に、Cが解約手付として手付金10万円をAに支払っている場合には、Aはいつでも20万円を償還して売買契約を解除することができる。×
421-10-2売主が履行に着手していなくても、買主が履行に着手していれば、買主は契約を解除できない。×
517-09-4売主は、自らが履行に着手するまでは、買主が履行に着手していても、契約を解除できる。×
616-04-2売主が履行に着手した場合、買主が履行に着手したかどうかにかかわらず、売主は契約を解除できない。×
712-07-2買主が履行に着手した場合、売主が履行に着手していないときでも、買主は契約を解除できない。×
806-06-2買主は、売主が履行に着手するまでは、自らが履行に着手していても、契約を解除できる。
904-07-3買主は、自らが履行に着手していても、売主が履行に着手していなければ、契約を解除できる。

(3).宅建業法では(⇒宅建業法[18]

3.売主の契約不適合担保責任

(1).契約不適合担保責任とは
①責任の本質

買主に引き渡された目的物や買主に移転した権利が
種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないときに、
売主が買主に対して負う債務不履行責任

★過去の出題例★

契約不適合担保責任:無過失責任(民法[24]3(1)①)
年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲建物の売買契約を締結した。甲建物には、品質に関して契約の内容に適合しない箇所(本件不適合)があった。
121-10-1本件不適合にAが気付いておらず、Bも不適合であることに気付かず、かつ、気付かなかったことにつき過失がないような場合には、Aは担保責任を負う必要はない。
×
214-09-1Bは、この不適合がAの責めに帰すべき事由により生じたものであることを証明した場合に限り、この不適合に基づき行使できる権利を主張できる。
×

②買主の責任追及方法
 買主の権利売主の帰責事由買主に帰責事由がある場合
損害賠償請求(⇒[15]3必要可能
(ただし、過失相殺あり)
2契約解除(⇒[23]2(2)不要不可
3追完請求不要不可
4代金減額請求不要不可
契約不適合担保責任:買主の責任追及方法(民法[24]3(1)②
★過去の出題例★

契約不適合担保責任:損害賠償請求(民法[24]3(1)②)
年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲建物の売買契約を締結した。甲建物には、品質に関して契約の内容に適合しない箇所(本件不適合)があった。
1R01-03-3Bが本件不適合を理由にAに対して損害賠償請求をすることができるのは、本件不適合を理由に売買契約を解除することができない場合に限られる。×

契約不適合担保責任:契約解除(民法[24]3(1)②)
年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲建物の売買契約を締結した。甲建物には、品質に関して契約の内容に適合しない箇所(本件不適合)があった。
1R03-07-3Bが引渡しを受けた甲建物に契約の内容に適合しない欠陥があることが判明したときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。×
2R01-03-2建物の構造耐力上主要な部分の不適合については、契約の目的を達成することができない場合でなければ、Bは本件不適合を理由に売買契約を解除することができない。×
3R01-03-3Bが本件不適合を理由にAに対して損害賠償請求をすることができるのは、本件不適合を理由に売買契約を解除することができない場合に限られる。×
419-11-2Bが本件不適合を知った場合でも、その不適合により売買契約をした目的を達成することができないとまではいえないときは、Aはその不適合を担保すべき責任を負わない。×
515-10-2Bが、本件不適合を知らないまま契約を締結した場合、この欠陥が存在するために契約を行った目的を達成することができるか否かにかかわらず、Bは、Aの担保責任を追及して契約の解除を行うことができる。
614-09-2Bは、本件不適合がこの売買契約及び取引上の社会通念に照らして軽微である場合は、この売買契約を解除できないが、この欠陥により受けた損害につき、Aに対し賠償請求できる。
714-09-4Bは、本件不適合が存在するために、この売買契約を締結した目的を達することができるか否かにかかわらず、この売買契約を解除できる。
808-08-4売買契約の目的物である土地の8割が都市計画街路の区域内にあることが容易に分からない状況にあったため、買主がそのことを知らなかった場合は、このため契約の目的を達することができるか否かにかかわらず、買主は、売主に対して契約を解除することができる。
904-08-1購入した建物の引渡し後に欠陥が発見された場合、その欠陥が軽微であり居住の用に支障がなくても、買主は、当該契約を解除することができる。×
1003-11-3売買の目的物に物理的な欠陥があり、契約目的を達成できない場合、買主の善意悪意に関係なく、契約を解除することができる。×
1101-04-2売買の目的物である土地に欠陥があって、買主がそのことを知らなかったときは、買主は、その事実を知ったとき、欠陥の程度に関係なく、契約を解除することができる。×

契約不適合担保責任:代金減額請求(民法[24]3(1)②)
年-問-肢内容正誤
1R03-07-2Aを売主、Bを買主として、A所有の甲自動車を50万円で売却する契約が締結された。Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車に契約の内容に適合しない修理不能な損傷があることが判明した場合、BはAに対して、売買代金の減額を請求することができる。
2R02s-07-1Aを売主、Bを買主として、甲土地の売買契約が締結された。甲土地の実際の面積が本件契約の売買代金の基礎とした面積より少なかった場合、Bはそのことを知った時から2年以内にその旨をAに通知しなければ、代金の減額を請求することができない。×
325-01-3売買契約の目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない場合には、買主は、その程度に応じて代金の減額を請求することができる。

契約不適合担保責任:買主が欠陥に悪意の場合(民法[24]3(2))
年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲土地の売買契約を締結した。
126-06-1Bは、売買契約の締結の当時、甲土地に欠陥があることを知っていた場合であっても、その欠陥の存在を知ってから1年以内に本件欠陥についてAに通知していれば、Aに対して売買契約に基づく担保責任を追及することができる。
×
219-11-3Bが契約時に甲土地に欠陥があることを知っていた場合には、Aはその欠陥を担保すべき責任を負わない。
316-10-1Bは住宅建設用に甲土地を購入したが、都市計画法上の制約により当該土地に住宅を建築することができない場合には、そのことを知っていたBは、Aに対し土地売主の担保責任を追及することができない。
415-10-1Bが、甲土地の欠陥の存在を知って契約を締結した場合、BはAの担保責任を追及して契約を解除することはできないが、Aに対して担保責任に基づき損害賠償請求を行うことができる。
×

(2).目的物に関する契約不適合

買主に引き渡された目的物に、種類・品質・数量に関する契約不適合があるケース

①追完請求
(a).方法
  1. 目的物の修補
  2. 代替物の引渡し
  3. 不足分の引渡し
(b).買主が選択

3つの方法のうちから買主が選択

(c).売主による変更

買主に不相当な負担を課するものでなければ、
売主が変更◯

②代金減額請求
(a).【原則】催告による代金減額請求

買主が相当期間を定めて履行の追完を催告
→その期間内に履行がない
→代金減額請求

(b).【例外】催告によらない代金減額請求

一定事由発生
→すぐに代金減額請求◯(催告不要)

  1. 履行追完が不能であるとき
  2. 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき
  3. 特定の日時や期間内に履行しなければ契約の目的を達することができないとき(定期行為)
(3).権利に関する契約不適合
①ルール

物に関する契約不適合のルールを準用

 買主の権利売主の帰責事由買主に帰責事由がある場合
損害賠償請求(⇒[15]3必要可能
(ただし、過失相殺あり)
2契約解除(⇒[23]2(2)不要不可
3追完請求不要不可
4代金減額請求不要不可
契約不適合担保責任:買主の責任追及方法(民法[24]3(1)②
②[具体例]一部他人物売買
一部他人物売買(民法[24]3(3)②


★過去の出題例★


契約不適合担保責任:一部他人物(民法[24]3(3)②)
年-問-肢内容正誤
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲土地の売買契約を締結した。
116-10-3Bが購入した土地の一部を第三者Cが所有していた場合、Bがそのことを知っていたとしても、BはAに対して代金減額請求をすることができる。
208-08-2甲土地の8割の部分はAの所有であるが、2割の部分がCの所有である場合で、そのことをBが知って契約したときには、Bは、Aに対して契約を解除することができない。
×
305-08-2甲土地のうち一部がCの所有地で、AがBに移転することができなかった場合、Bは、善意悪意に関係なく、代金の減額を請求することができる。
403-11-1甲土地の一部を第三者が所有していた場合、BがAに権利を移転できず、残りの部分だけでは買主が買うことができないとき、買主は、他人物であることに関する善意悪意に関係なく、契約を解除できる。

③[具体例]抵当権付不動産の売買
一部他人物抵当権付不動産の売買(民法[24]3(3)③
★過去の出題例★

売主の担保責任(抵当権・地上権等がある場合)(民法[24]3(3)③)
年-問-肢内容正誤
抵当権がある場合
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲土地の売買契約を締結した。甲土地には、Cを抵当権者とする抵当権が設定され、その登記もされていた。
128-06-3
Bが、A所有の甲土地が抵当権の目的となっていることを知りながら本件契約を締結した場合、当該抵当権の実行によってBが甲土地の所有権を失い損害を受けたとしても、BはAに対して、損害賠償を請求することができない。×
228-06-4
Bが、A所有の甲土地が抵当権の目的となっていることを知りながら本件契約を締結した場合、当該抵当権の実行によってBが甲土地の所有権を失ったときは、Bは、本件契約を解除することができる。
320-09-2甲土地に設定されている抵当権が実行されてBが所有権を失った場合、Bが甲土地に抵当権が設定されていることを知っていたとしても、BはAB間の売買契約を解除することができる。
417-09-3買主が、抵当権が存在していることを知りつつ不動産の売買契約を締結し、当該抵当権の行使によって買主が所有権を失った場合には、買主は、売買契約の解除はできるが、売主に対して損害賠償請求はできない。×
511-10-3AがCに設定していた契約の内容に適合しない抵当権の実行を免れるため、BがCに対しAの抵当債務を弁済した場合で、BがAB間の契約締結時に抵当権の存在を知っていたとき、Bは、Aに対し、損害の賠償請求はできないが、弁済額の償還請求はすることができる。×
608-08-3この土地が抵当権の目的とされており、その実行の結果Dが競落したとき、Bは、Aに対して契約を解除することができる。
704-06-3Bは、Cの抵当権が設定されていることを知らなかったときであっても、Cが抵当権を実行する前においては、Aに対し、売買契約を解除することができない。×
802-06-1Aは、契約の際Cの抵当権のあることを知らなくても、その理由だけでは、AB間の売買契約を解除することはできない。
901-04-4その土地に抵当権が設定されていて、買主がそのことを知らなかったときであっても、買主は、その事実を知ったとき、抵当権が行使された後でなければ、契約を解除することができない。×
地上権がある場合
105-08-4売買の目的物である土地に第三者が登記済みの地上権を有していて、買主が利用目的を達成することができなかった場合、善意悪意に関係なく、契約を解除することができる。

(4).担保責任の期間の制限
①対象

目的物の種類・品質に関する契約不適合

×目的物の数量に関する不適合
×権利に関する不適合

②期間の制限

買主が不適合を発見してから1年以内に売主に通知しない
→売主の責任追及×

契約不適合担保責任:期間の制限(民法[24]3(4)②
③例外

売主が引渡時に不適合について悪意or重過失あり
→通知期間の制限なし

④消滅時効との関係(⇒[06]3(1)

消滅時効の適用あり

契約不適合担保責任:消滅時効との関係(民法[24]3(4)④
★過去の出題例★

契約不適合担保責任:担保責任の期間の制限(民法[24]3(4))
年-問-肢内容正誤
1R07-10-1Aを売主、Bを買主とする甲土地の売買契約による甲土地の引渡し後に、目的物の品質に関して契約の内容に適合しない土壌汚染が見つかった。
Bは、甲土地の引渡しの日から11年が経過した時点で甲土地の土壌汚染を発見し、発見した時点から1年以内にAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
2R07-10-2甲土地の引渡しの日から3年以内に契約不適合の通知をしなければ売主は契約不適合責任を負わない旨の特約があり、Bが引渡しの日から4年が経過した時点で土壌汚染を発見して直ちにAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
3R07-10-4売主は契約不適合責任を一切負わない旨の特約があり、Bは引渡しの日から1年が経過した時点で土壌汚染を発見して直ちにAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かによって、Bが損害賠償を請求できるか否かの結論が異なる。
4R03s-04-4売主Aと買主Bとの間で締結した売買契約に関し、目的物の引渡しの時点で目的物が品質に関して契約の内容に適合しないことをAが知っていた場合には、当該不適合に関する請求権が消滅時効にかかっていない限り、BはAの担保責任を追及することができる。
5R02s-07-1Aを売主、Bを買主として、甲土地の売買契約が締結された。甲土地の実際の面積が本件契約の売買代金の基礎とした面積より少なかった場合、Bはそのことを知った時から2年以内にその旨をAに通知しなければ、代金の減額を請求することができない。×
[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲建物の売買契約を締結した。甲建物には、品質に関して契約の内容に適合しない箇所(本件不適合)があった。
6R01-03-1Aは本件不適合を知っていたがBに告げず、Bはそのことを知らなかった。Bが本件不適合を建物引渡しから1年が経過した時に知ったとしても、本件不適合を知った時から2年後にその旨をAに通知すれば、BはAに対して担保責任を追及することができる。
720-09-3甲建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合に、BがAの担保責任を追及するときには、Bは、その不適合を知った時から1年以内にその不適合をAに通知すればよく、1年以内に担保責任を追及するまでの必要はない。
819-11-4売買契約に、目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任を追及できる期間について特約を設けていない場合、BがAの担保責任を追及するときは、その不適合を知った時から1年以内に当該不適合についてAに通知しなければならない。
915-10-3Bが、本件不適合の存在を知らないまま契約を締結した場合、契約締結から1年以内に担保責任の追及を行わなければ、BはAに対して担保責任を追及することができなくなる。
×
1014-09-3Bが、Aに対し、本件不適合に基づき行使できる権利を行使するためには、Bが欠陥を知った時から1年以内にその旨をAに通知しなければならない。
消滅時効との関係
11R07-10-1Aを売主、Bを買主とする甲土地の売買契約による甲土地の引渡し後に、目的物の品質に関して契約の内容に適合しない土壌汚染が見つかった。
Bは、甲土地の引渡しの日から11年が経過した時点で甲土地の土壌汚染を発見し、発見した時点から1年以内にAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
1226-03-3売買契約の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の買主の売主に対する担保による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。

(5).担保責任に関する特約
①原則

自由に軽減・加重できる
「担保責任を一切負わない」という特約も◯

②例外

知っているのに告げなかった事実
→免責×

★過去の出題例★

契約不適合担保責任:知っているのに告げなかった事実(民法[24]3(5)②)

[共通の設定]
Aを売主、Bを買主として甲土地の売買契約を締結した。甲土地には、品質に関して契約の内容に適合しない箇所(本件不適合)があった。
年-問-肢内容正誤
1R07-10-3甲土地の引渡しの日から1年以内に契約不適合の通知をしなければ売主は契約不適合責任を負わない旨の特約があり、Aは甲土地に土壌汚染があることを売買契約締結時点で知っていて告げていなかった。Bが引渡しの日から3年が経過した時点で当該土壌汚染を発見して直ちにAに通知した場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かによって、Bが損害賠償を請求できるか否かの結論が異なる。×
2R01-03-1Aは甲土地引渡しから3か月に限り担保責任を負う旨の特約を付けたが、売買契約締結時点において本件不適合が存在しており、Aはそのことを知っていたがBに告げず、Bはそのことを知らなかった。Bが本件不適合を建物引渡しから1年が経過した時に知ったとしても、本件不適合を知った時から2年後にその旨をAに通知すれば、BはAに対して担保責任を追及することができる。
3H20-09-4売買契約で、甲土地が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合、Aは甲土地の引渡しの日から2年以内にその不適合についてBから通知を受けた場合に限って担保責任を負う旨を合意したとしても、Aがその不適合を知っていたのにBに告げなかったときは、担保責任に基づく損害賠償請求権が時効で消減するまで、Bは当該損害賠償を請求できる。
4H19-11-1売買契約に、不動産が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合であってもAがその不適合を担保すべき責任を全部免責する旨の特約が規定されていても、Aがその不適合を知りながらBに告げなかったときは、Aは担保責任を負わなければならない。

(6).宅建業法では(⇒宅建業法[16]

[Step.2]一問一答編講座

一問一答編では、選択肢単位に分解・整理した過去問を実際に解き、その後に、(1)基本知識の確認、(2)正誤を見極める方法、の講義を視聴します。この繰返しにより、「本試験でどんなヒッカケが出るのか?」「どうやってヒッカケを乗り越えるのか?」という実戦対応能力を身につけます。

解説動画を視聴する方法受講料
1eラーニング講座[Step.2]実戦応用編を受講1,980円~
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必須資料『一問一答式過去問集』を解き、自己採点をしたうえで、解説講義を視聴してください。

令和7年 宅建解答速報・解説

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現在は、解説文の執筆が進行中です。ご期待ください。
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